情報処理安全確保支援士試験 2018年 秋期 午前203


ブロックチェーンに関する記述のうち、適切なものはどれか。
RADIUSが必須の技術であり、参加者の利用者認証を一元管理するために利用する。
SPFが必須の技術であり、参加者間で電子メールを送受信するときに送信元の正当性を確認するために利用する。
楕円曲線暗号が必須の技術であり、参加者間のP2P(Peer to Peer)ネットワークを暗号化するために利用する。
ハッシュ関数が必須の技術であり、参加者がデータの改ざんを検出するために利用する。(正解)

解説

ブロックチェーンに関する記述のうち、適切なものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:ブロックチェーンではハッシュ関数が必須で、データ改ざん検出に利用されます。
  • 根拠:ハッシュ関数はデータの一方向性と固定長出力により、改ざんの有無を簡単に判別可能です。
  • 差がつくポイント:RADIUSやSPFは認証やメール送信の技術であり、楕円曲線暗号は暗号化に使われるがP2Pネットワークの暗号化とは異なります。

正解の理由

選択肢エの「ハッシュ関数が必須の技術であり、参加者がデータの改ざんを検出するために利用する」は正しいです。
ブロックチェーンは各ブロックに前のブロックのハッシュ値を含めることで、チェーン全体の整合性を保ち、改ざんを検出します。
この仕組みにより、データの一部が変更されるとハッシュ値が変わり、改ざんが明確になるため信頼性が担保されます。

よくある誤解

RADIUSやSPFはネットワーク認証やメール送信の技術であり、ブロックチェーンの必須技術ではありません。
楕円曲線暗号は暗号技術の一つですが、P2Pネットワークの暗号化に必須とは限りません。

解法ステップ

  1. ブロックチェーンの基本構造と役割を理解する。
  2. ハッシュ関数の特徴(固定長出力、一方向性)を確認する。
  3. 各選択肢の技術がブロックチェーンに関連するかを検討する。
  4. ブロックチェーンの改ざん検出に使われる技術を特定する。
  5. 正しい選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: RADIUSはネットワークアクセス認証のプロトコルであり、ブロックチェーンの必須技術ではありません。
  • イ: SPFはメール送信元の正当性確認技術であり、ブロックチェーンとは無関係です。
  • ウ: 楕円曲線暗号は暗号技術の一つですが、P2Pネットワークの暗号化に必須とは言えません。
  • エ: ハッシュ関数はブロックチェーンの改ざん検出に不可欠な技術であり、正解です。

補足コラム

ブロックチェーンは分散型台帳技術であり、ハッシュ関数の他にも公開鍵暗号やコンセンサスアルゴリズムが重要です。
楕円曲線暗号は公開鍵暗号の一種で、ビットコインなどで署名に使われていますが、P2P通信の暗号化とは異なります。
RADIUSやSPFはネットワークやメールのセキュリティ技術であり、ブロックチェーンの基盤技術とは区別しましょう。

FAQ

Q: ブロックチェーンでハッシュ関数はなぜ重要ですか?
A: データの改ざんを検出し、チェーン全体の整合性を保つために不可欠だからです。
Q: 楕円曲線暗号はブロックチェーンで使われますか?
A: はい、主にデジタル署名に使われますが、P2Pネットワークの暗号化とは異なります。
Q: RADIUSやSPFはブロックチェーンに関係ありますか?
A: いいえ、これらはネットワーク認証やメール送信の技術であり、ブロックチェーンの必須技術ではありません。

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