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情報処理安全確保支援士試験 2018年 春期 午前2 問09
認証デバイスに関する記述のうち, 適切なものはどれか。
ア:USBメモリにディジタル証明書を組み込み, 認証デバイスとする場合は,その USBメモリを接続する PC のMACアドレスを組み込む必要がある。
イ:成人の虻彩は,経年変化がなく,虹彩認証では,認証デバイスでのパターン更新がほとんど不要である。(正解)
ウ:静電容量方式の指紋認証デバイスは, LED 照明を設置した室内では正常に認証できなくなる可能性が高くなる。
エ:認証に利用する接触型ICカードは, カード内のコイルの誘導起電力を利用している。
解説
認証デバイスに関する記述のうち, 適切なものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:虹彩認証は成人の虹彩パターンが経年変化しにくいため、パターン更新がほとんど不要です。
- 根拠:虹彩は個人ごとに固有であり、加齢による変化が非常に少ないため、認証精度が長期間維持されます。
- 差がつくポイント:認証デバイスの特性や動作原理を正確に理解し、誤った技術的説明を見抜く力が重要です。
正解の理由
選択肢イは「成人の虹彩は経年変化がなく、虹彩認証では認証デバイスでのパターン更新がほとんど不要である」と述べています。虹彩は生涯ほぼ変わらない特徴を持つため、虹彩認証は長期間安定した認証が可能です。これにより、認証デバイス側で頻繁にパターンを更新する必要がありません。したがって、イが正解です。
よくある誤解
USBメモリにMACアドレスを組み込む必要があるというのは誤りです。虹彩認証のパターンは加齢で大きく変わらないため、頻繁な更新は不要と誤解されがちです。
解法ステップ
- 各選択肢の技術的内容を理解する。
- 認証デバイスの基本原理(虹彩認証、指紋認証、ICカードなど)を確認する。
- 虹彩の生体的特徴と経年変化の有無を知る。
- 各選択肢の記述が技術的に正しいか検証する。
- 正しい記述を選択肢から選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: USBメモリにディジタル証明書を組み込むことはあるが、PCのMACアドレスを組み込む必要はありません。MACアドレスはネットワーク機器の識別子であり、認証デバイスの固有情報とは異なります。
- イ: 成人の虹彩は経年変化がほとんどなく、虹彩認証でのパターン更新が不要であるため正解です。
- ウ: 静電容量方式の指紋認証はLED照明の影響を受けにくく、光学式指紋認証で光の影響を受けやすいのが正しい認識です。
- エ: 接触型ICカードはカード内のコイルで誘導起電力を発生させるのは非接触型ICカードの特徴であり、接触型は直接電極から電力を得ます。
補足コラム
虹彩認証は生体認証の中でも高い精度と安定性を誇ります。虹彩のパターンは個人ごとに異なり、加齢や環境変化に強いため、長期間の利用に適しています。一方、指紋認証は皮膚の状態や汚れに影響されやすく、光学式と静電容量式で動作原理が異なります。ICカードは接触型と非接触型があり、電力供給方法が異なる点も押さえておきましょう。
FAQ
Q: 虹彩認証はなぜ経年変化が少ないのですか?
A: 虹彩の模様は生まれつき決まっており、加齢や環境による変化がほとんどないためです。
A: 虹彩の模様は生まれつき決まっており、加齢や環境による変化がほとんどないためです。
Q: 静電容量方式の指紋認証は光の影響を受けますか?
A: いいえ、静電容量方式は皮膚の電気容量を測定するため、光の影響はほとんど受けません。
A: いいえ、静電容量方式は皮膚の電気容量を測定するため、光の影響はほとんど受けません。
Q: 接触型ICカードはどのように電力を得ていますか?
A: カードリーダーの接点から直接電力を供給されます。誘導起電力は非接触型の特徴です。
A: カードリーダーの接点から直接電力を供給されます。誘導起電力は非接触型の特徴です。
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