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情報処理安全確保支援士試験 2018年 春期 午前2 問19
IEEE 802.1Q の VLAN 機能を有したスイッチにおいて,複数の VLAN に所属しているポートを何と呼ぶか。
ア:アクセスポート
イ:代表ポート
ウ:トランクポート(正解)
エ:ルートポート
解説
IEEE 802.1Q は VLAN(Virtual Local Area Network)機能を提供するための規格で、ネットワーク上で複数の論理的なLANを構築することができます。VLANを利用することで、物理的に同じネットワーク上にあっても、異なるグループごとに通信を分けることが可能です。
VLAN対応スイッチのポートの役割
スイッチのポートには主に以下の2種類があります。
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アクセスポート
- 1つのVLANに属する端末が接続されるポートです。
- 端末から送信されるフレームはタグ(VLAN識別情報)なしでスイッチに届き、スイッチがそのポートの所属VLANタグを付与します。
- 逆にスイッチから端末へのフレームはタグが外されて送られます。
- つまり、アクセスポートはある「単一」のVLANに固定されているポートです。
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トランクポート
- 複数のVLANにまたがるフレームを転送できるポートです。
- スイッチ同士やスイッチとルータなどネットワーク機器間の接続に使われることが多いです。
- 複数のVLANに所属しているため、フレームにはIEEE 802.1Qのタグが付加され、どのVLANのフレームかを識別できるようになっています。
その他の用語
- **代表ポート(Root Port)やルートポート(Root Port)**はスパニングツリープロトコル(STP)に関する用語で、VLANの所有数とは直接の関係はありません。
なぜ答えは「ウ: トランクポート」なのか
問題文の「複数の VLAN に所属しているポート」はまさにトランクポートの特徴を示しています。 複数のVLANのフレームを扱うため、1つの物理ポートで複数の論理的なLAN間の通信を橋渡しできるのがトランクポートです。
まとめ
以上から、IEEE 802.1Q VLAN機能を持つスイッチにおいて複数のVLANに所属するポートは「トランクポート」と呼ばれます。