情報処理安全確保支援士試験 2018年 春期 午前222


UML 2.0 において,オブジェクト間の相互作用を時間の経過に注目して記述するものはどれか。
アクティビティ図
コミュニケーション図
シーケンス図(正解)
ユースケース図

解説

UML 2.0 におけるオブジェクト間の相互作用の記述方法【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:オブジェクト間の相互作用を時間軸に沿って表現するのはシーケンス図です。
  • 根拠:シーケンス図はメッセージの送受信を時系列で示し、動的な振る舞いを明確にします。
  • 差がつくポイント:コミュニケーション図は関係性重視、アクティビティ図は処理の流れ、ユースケース図は機能の概要を示す点に注意。

正解の理由

シーケンス図はUML 2.0の中で、オブジェクト間のメッセージ交換を時間の経過に沿って表現する図です。縦軸に時間を取り、横軸にオブジェクトを配置し、メッセージの送受信を矢印で示すため、動的な相互作用の流れを直感的に理解できます。これにより、システムの振る舞いを詳細に分析・設計可能です。

よくある誤解

コミュニケーション図もオブジェクト間のやり取りを示しますが、時間軸ではなく関係性や構造に重点を置くため、時間の経過を表現する目的には適しません。

解法ステップ

  1. 問題文の「時間の経過に注目して記述する」というキーワードに注目する。
  2. UML図の種類ごとの特徴を思い出す。
  3. アクティビティ図は処理の流れ、ユースケース図は機能の概要を示すことを確認。
  4. コミュニケーション図はオブジェクトの関係性を示すが時間軸は明示しない。
  5. シーケンス図が時間軸に沿った相互作用の記述に該当するため選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: アクティビティ図は処理やワークフローの流れを示し、時間軸に沿ったオブジェクト間のメッセージ交換は表現しません。
  • イ: コミュニケーション図はオブジェクト間の関係やメッセージのやり取りを示しますが、時間の経過を明示的に表現しません。
  • ウ: シーケンス図は時間軸に沿ってオブジェクト間のメッセージ交換を示し、問題文の条件に合致します。
  • エ: ユースケース図はシステムの機能や利用者との関係を示すもので、動的な相互作用の時間的表現ではありません。

補足コラム

UML 2.0では、動的な振る舞いを表現する図としてシーケンス図とコミュニケーション図があり、両者は相互補完的です。シーケンス図は時間軸を重視し、コミュニケーション図は構造的な関係を重視します。設計段階で目的に応じて使い分けることが重要です。

FAQ

Q: シーケンス図とコミュニケーション図の違いは何ですか?
A: シーケンス図は時間軸に沿ったメッセージの流れを示し、コミュニケーション図はオブジェクト間の関係性やメッセージの構造を示します。
Q: アクティビティ図はどんな場面で使いますか?
A: アクティビティ図は業務プロセスや処理の流れを視覚化する際に用いられ、条件分岐や並行処理も表現可能です。

関連キーワード: UML, シーケンス図, コミュニケーション図, アクティビティ図, ユースケース図, オブジェクト指向設計, 動的モデル, モデリング
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