情報処理安全確保支援士試験 2019年 秋期 午前222


次の仕様で動作する装置がある。未完成の状態遷移図を完成させるために,追加すべき遷移はどれか。   〔仕様〕  ・レディで Start ボタンが押された場合,運転開始して低速運転に遷移する。  ・低速運転で Up ボタンが押された場合,加速して高速運転に遷移する。  ・低速運転で Down ボタンが押された場合,運転休止して一時停止に遷移する。  ・高速運転で Down ボタンが押された場合,減速して低速運転に遷移する。  ・一時停止で Up ボタンが押された場合,運転再開して低速運転に遷移する。  ・レディ以外の状態で Stop ボタンが押された場合,運転停止してレディに遷移する。
問題画像選択肢画像
(正解)

解説

未完成の状態遷移図の追加遷移選択問題【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:高速運転状態からStopボタンが押された場合、運転停止してレディに遷移する遷移を追加すべきです。
  • 根拠:仕様に「レディ以外の状態でStopボタンが押された場合、運転停止してレディに遷移する」と明記されており、高速運転もレディ以外の状態に含まれます。
  • 差がつくポイント:一時停止や低速運転からのStop遷移は図にあるが、高速運転からのStop遷移が抜けている点を見逃さないことが重要です。

正解の理由

正解はエの「高速運転 → Stop/運転停止 → レディ」です。
問題の仕様では「レディ以外の状態でStopボタンが押された場合、運転停止してレディに遷移する」とあり、低速運転や一時停止からのStop遷移は図に存在しますが、高速運転からのStop遷移が未記載です。
したがって、高速運転状態からStopボタンが押された場合の遷移を追加する必要があり、エが正解となります。

よくある誤解

  • 一時停止状態からのStart遷移(ア、イ)は仕様に「一時停止でUpボタンが押された場合」とあり、StartではなくUpが条件です。
  • 高速運転からのStop遷移は「運転休止」ではなく「運転停止」である点を混同しやすいです。

解法ステップ

  1. 仕様文を丁寧に読み、「レディ以外の状態でStopボタンが押された場合」の条件を確認する。
  2. 図にある遷移をチェックし、Stopボタン押下時の遷移がどの状態からどこへあるかを整理する。
  3. 低速運転、一時停止からレディへのStop遷移はあるが、高速運転からの遷移がないことに気づく。
  4. 選択肢の中で高速運転からレディへStopで遷移するものを探す。
  5. エが該当するため、これを正解と判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア:一時停止からStartで高速運転へ遷移は仕様にない。Startはレディから低速運転への遷移のみ。
  • イ:一時停止からStartで低速運転へ遷移も仕様にない。再開はUpボタンが条件。
  • ウ:高速運転からStopで一時停止へ遷移は仕様にない。Stopは運転停止でレディへ遷移。
  • エ:高速運転からStopで運転停止しレディへ遷移は仕様通りで正解。

補足コラム

状態遷移図はシステムの動作を視覚的に表現し、仕様の抜け漏れを発見しやすくします。
特に「レディ以外の状態でStopボタンが押された場合」のような包括的な条件は、すべての該当状態からの遷移を網羅する必要があります。
この問題は状態遷移の網羅性を確認する良い練習になります。

FAQ

Q: なぜ一時停止からのStart遷移は誤りなのですか?
A: 仕様では一時停止からの運転再開はUpボタンが条件であり、Startボタンはレディ状態からの運転開始に限定されています。
Q: Stopボタン押下時の遷移はすべてレディに戻るのですか?
A: はい、仕様に「レディ以外の状態でStopボタンが押された場合、運転停止してレディに遷移する」と明記されています。

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