情報処理安全確保支援士試験 2019年 春期 午前219


シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送を, LAN上で実現するプロトコルはどれか。
MPLS
PPP
PPPoE(正解)
PPTP

解説

シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送を, LAN上で実現するプロトコルはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:LAN上でシリアル回線のPPP機能を実現するプロトコルはPPPoEです。
  • 根拠:PPPはシリアル回線用のプロトコルで、PPPoEはこれをEthernet上で動作させるための拡張です。
  • 差がつくポイント:PPPとPPPoEの違いを理解し、LAN環境でPPPの機能を使う場合はPPPoEを選ぶことが重要です。

正解の理由

PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)は、元々シリアル回線で使われるPPPの機能をイーサネット(LAN)上で実現するためのプロトコルです。PPPはコネクション確立や認証、データ転送を行うための標準的なプロトコルですが、これは本来シリアル回線向けです。PPPoEはこのPPPをイーサネットフレームにカプセル化し、LAN上でPPPの機能を利用可能にします。したがって、問題文の「シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送をLAN上で実現する」条件に最も合致するのはウ: PPPoEです。

よくある誤解

PPP自体はシリアル回線専用であり、LAN上で直接使うことはできません。MPLSやPPTPは異なる用途のプロトコルであり、PPPの機能をLAN上で実現するものではありません。

解法ステップ

  1. 問題文から「シリアル回線で使うPPPの機能をLAN上で実現する」と読み取る。
  2. PPPの特徴と用途を確認し、シリアル回線向けであることを理解する。
  3. 選択肢の中でPPPをLAN上で使うための拡張プロトコルを探す。
  4. PPPoEがPPPをEthernet上で動作させるプロトコルであることを知っているか確認。
  5. それ以外の選択肢(MPLS、PPP、PPTP)は条件に合わないと判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: MPLS
    MPLSはパケット転送の高速化や経路制御に使われる技術で、PPPの機能をLAN上で実現するものではありません。
  • イ: PPP
    PPPはシリアル回線用のプロトコルであり、LAN上で直接使うことはできません。
  • ウ: PPPoE
    正解。PPPの機能をイーサネット上で実現するためのプロトコルです。
  • エ: PPTP
    PPTPはVPN接続のためのトンネリングプロトコルであり、PPPの機能をLAN上で実現するものではありません。

補足コラム

PPPoEは主にADSLやFTTHなどのブロードバンド接続で使われ、ユーザ認証やIPアドレスの割り当てにPPPの機能を活用しています。これにより、ISPはユーザごとにセッション管理が可能となり、効率的なネットワーク運用が実現されます。

FAQ

Q: PPPoEはどのような場面で使われますか?
A: 主に家庭や企業のブロードバンド接続で、ユーザ認証やIPアドレス割り当てのために使われます。
Q: PPPとPPPoEの違いは何ですか?
A: PPPはシリアル回線用のプロトコルで、PPPoEはそのPPPをイーサネット上で動作させるための拡張プロトコルです。

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