情報処理安全確保支援士試験 2020年 秋期 午前217


インターネットサービスプロバイダ(ISP) が, スパムメール対策として導入する IP25B に該当するものはどれか。
自社ISP のネットワークの動的 IPアドレスから他社ISP の管理するメールサーバへの SMTP通信を制限する。
自社ISP のメールサーバで受信した電子メールのうち, スパムメールのシグネチャに一致する電子メールを隔離する。
他社ISP のネットワークの動的 IPアドレスから自社ISP のメールサーバへの SMTP通信を制限する。(正解)
他社ISP のメール不正中継の脆弱性をもつメールサーバから自社ISPのメールサーバに送信された電子メールを隔離する。

解説

インターネットサービスプロバイダ(ISP)がスパムメール対策として導入するIP25Bに該当するものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:IP25Bは他社ISPの動的IPアドレスから自社メールサーバへのSMTP通信を制限する対策である。
  • 根拠:動的IPアドレスはスパム送信に悪用されやすく、ISP間でのSMTP通信制限が効果的な防御策となる。
  • 差がつくポイント:動的IPアドレスの送信制限対象が「他社ISP」か「自社ISP」か、また「送信元」か「送信先」かを正確に理解することが重要。

正解の理由

IP25Bはスパムメール対策の一環として、他社ISPの動的IPアドレスから自社ISPのメールサーバへのSMTP通信を制限する規定です。動的IPアドレスはスパム送信者に悪用されやすいため、これを制限することでスパムの侵入を防ぎます。選択肢ウはこの内容を正確に表しているため正解です。

よくある誤解

動的IPアドレスの制限対象を「自社ISPの動的IPアドレス」と誤解しやすいですが、IP25Bは「他社ISPの動的IPアドレス」からの通信を制限します。

解法ステップ

  1. IP25Bの目的がスパムメール対策であることを確認する。
  2. 動的IPアドレスがスパム送信に使われやすい点を理解する。
  3. 制限対象が「他社ISPの動的IPアドレス」からのSMTP通信であることを把握する。
  4. 選択肢の中でこの条件を満たすものを選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 自社ISPの動的IPアドレスから他社ISPのメールサーバへの通信制限はIP25Bの定義と逆で誤り。
  • イ: メールサーバでスパムのシグネチャ検出は別のスパム対策技術であり、IP25Bではない。
  • ウ: 他社ISPの動的IPアドレスから自社ISPのメールサーバへのSMTP通信制限であり、IP25Bの正しい内容。
  • エ: 不正中継脆弱性のあるメールサーバからの隔離は別の対策で、IP25Bとは異なる。

補足コラム

IP25Bは「IPアドレス25番目の規定」ではなく、ISP間でのスパム対策の一つの規格名です。動的IPアドレスは一般的に家庭用やモバイル回線に割り当てられ、スパム送信者が利用しやすいため、ISPはこれらからのSMTP通信を制限してスパムの流入を防ぎます。

FAQ

Q: なぜ動的IPアドレスからのSMTP通信を制限するのですか?
A: 動的IPアドレスはスパム送信者に悪用されやすく、制限することでスパムの侵入を防止できます。
Q: IP25Bはメールサーバのスパム検出機能ですか?
A: いいえ。IP25Bは動的IPアドレスからのSMTP通信制限に関する規定であり、メール内容の検査ではありません。

関連キーワード: スパムメール対策, SMTP通信制限, 動的IPアドレス, ISPセキュリティ, メールサーバ保護
← 前の問題へ次の問題へ →

©︎2025 情報処理技術者試験対策アプリ