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情報処理安全確保支援士試験 2020年 秋期 午前2 問24
新システムの開発を計画している。提案された4案の中で, TCO(総所有費用) が最小のものはどれか。ここで,このシステムは開発後3年間使用されるものとする。

ア:A案
イ:B案
ウ:C案(正解)
エ:D案
解説
新システムの開発におけるTCO(総所有費用)が最小の案はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:3年間の総所有費用(TCO)が最も低いのはC案である。
- 根拠:初期費用と3年間の運用費用を合計し、各案の総コストを比較した結果、C案が最も安価となる。
- 差がつくポイント:年間費用の積み重ねを見落とさず、初期費用とランニングコストを正確に合算することが重要である。
正解の理由
C案はハードウェア導入費用が40百万円とやや高いが、ネットワーク通信費用が15百万円/年と低く、保守費用・運用費用も抑えられている。3年間のランニングコストを加味すると、初期費用の差をカバーして総コストが最小になるため、ウが正解となる。
よくある誤解
初期費用だけで判断しがちだが、TCOは運用期間中の年間費用を含めた総額で評価するため、ランニングコストの積算を忘れてはいけない。
解法ステップ
- 各案の初期費用(ハードウェア導入費用+システム開発費用+導入教育費用)を合計する。
- 年間費用(ネットワーク通信費用+保守費用+システム運用費用)を算出する。
- 年間費用に使用期間の3年を掛けて、ランニングコストを計算する。
- 初期費用と3年間のランニングコストを合算し、各案のTCOを求める。
- 最も低いTCOの案を選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア(A案):初期費用は低めだが、年間のネットワーク通信費用と運用費用が高く、3年分を加算すると総額が大きくなる。
- イ(B案):システム開発費用が高く、保守費用は低いが、総合的に見るとC案より高い。
- ウ(C案):初期費用はやや高いが、年間費用が最も低いため、3年間の合計で最も安価。
- エ(D案):初期費用と年間費用のバランスは良いが、C案の方が総コストは低い。
補足コラム
TCO(Total Cost of Ownership)は、システム導入時の初期費用だけでなく、運用・保守・通信費用などのランニングコストを含めた総費用を指します。長期的な視点でコストを評価するため、IT投資の意思決定において重要な指標です。
FAQ
Q: TCOを計算する際に注意すべきポイントは?
A: 初期費用だけでなく、運用期間中の年間費用を正確に積算し、期間分を掛け合わせることが重要です。
A: 初期費用だけでなく、運用期間中の年間費用を正確に積算し、期間分を掛け合わせることが重要です。
Q: なぜ3年間の使用期間を考慮するのですか?
A: システムのライフサイクルに基づき、実際の使用期間に対応したコストを評価するためです。
A: システムのライフサイクルに基づき、実際の使用期間に対応したコストを評価するためです。
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