情報処理安全確保支援士試験 2021年 秋期 午前210


cookieにSecure属性を設定しなかったときと比較した,設定したときの動作として,適切なものはどれか。
cookieに設定された有効期間を過ぎると,cookieが無効化される。
JavaScriptによるcookieの読出しが禁止される。
URL内のスキームがhttpsのときだけ,Webブラウザからcookieが送出される。(正解)
WebブラウザがアクセスするURL内のパスとcookieに設定されたパスのプレフィックスが一致するときだけ,Webブラウザからcookieが送出される。

解説

cookieにSecure属性を設定しなかったときと比較した,設定したときの動作【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:Secure属性を設定したcookieは、HTTPS通信時のみブラウザから送信されます。
  • 根拠:Secure属性は通信の安全性を確保するため、暗号化された通信経路(HTTPS)でのみcookieを送信する仕様です。
  • 差がつくポイント:Secure属性の役割を正確に理解し、HTTPとHTTPSの違いを区別できることが重要です。

正解の理由

選択肢ウは「URL内のスキームがhttpsのときだけ、Webブラウザからcookieが送出される」と述べており、Secure属性の本質を正しく表現しています。Secure属性は、cookieの送信をHTTPS通信に限定し、通信経路の盗聴や改ざんリスクを低減するために使われます。これにより、HTTP通信時にはcookieが送信されず、セキュリティが向上します。

よくある誤解

Secure属性はJavaScriptからのアクセス制限ではなく、通信経路の制限を行います。また、有効期間やパスの制御とは別の機能であるため混同しやすいです。

解法ステップ

  1. cookieのSecure属性の意味を確認する。
  2. Secure属性は通信経路(スキーム)に依存することを理解する。
  3. 選択肢の内容がSecure属性の仕様に合致しているかを検証する。
  4. HTTPS限定でcookieが送信される選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 有効期間はcookieのExpiresやMax-Age属性で制御され、Secure属性とは無関係です。
  • イ: JavaScriptによるcookieの読み出し制限はHttpOnly属性の役割であり、Secure属性ではありません。
  • ウ: HTTPS通信時のみcookieが送信されるため正解です。
  • エ: パスの制御はPath属性の役割であり、Secure属性とは異なります。

補足コラム

Secure属性は、特にログイン情報やセッションIDなどの重要なcookieに設定することで、通信の盗聴リスクを減らし、セキュリティを強化します。近年はHTTPSが標準化されつつあるため、Secure属性の利用が推奨されています。また、Secure属性とHttpOnly属性は併用されることが多く、前者は通信経路の保護、後者はスクリプトからのアクセス制限を担います。

FAQ

Q: Secure属性が設定されたcookieはHTTP通信で送信されますか?
A: いいえ、Secure属性が設定されたcookieはHTTPS通信時のみ送信され、HTTP通信では送信されません。
Q: Secure属性はJavaScriptからのcookieアクセスを制限しますか?
A: いいえ、JavaScriptからのアクセス制限はHttpOnly属性が担当し、Secure属性は通信経路の制限に関わります。

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