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情報処理安全確保支援士試験 2021年 秋期 午前2 問19
イーサネットにおいて,ルータで接続された二つのセグメント間でのコリジョンの伝搬と,宛先MACアドレスの全てのビットが1であるブロードキャストフレームの中継について,適切な組合せはどれか。

ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
解説
イーサネットにおけるルータ接続セグメントのコリジョン伝搬とブロードキャストフレーム中継【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ルータは異なるセグメント間でコリジョンを伝搬させず、ブロードキャストフレームは中継しないため、コリジョンドメインを分割する役割を持つ。
- 根拠:イーサネットのコリジョンは同一セグメント内でのみ発生し、ルータはOSI参照モデルの第3層で動作し、MACアドレスのブロードキャストは第2層のスイッチやハブが処理する。
- 差がつくポイント:ルータの役割を正確に理解し、コリジョンの伝搬範囲とブロードキャストの中継範囲の違いを区別できることが重要。
正解の理由
ルータは異なるネットワークセグメントを接続し、物理層やデータリンク層の衝突(コリジョン)を隔離します。したがって、ルータを挟んだ二つのイーサネットセグメント間でコリジョンは伝搬しません。また、宛先MACアドレスが全ビット1のブロードキャストフレームは、ルータで中継されず、各セグメント内でのみ有効です。これにより、ネットワークの効率と安定性が保たれます。
よくある誤解
ルータがブロードキャストフレームを中継すると誤解されがちですが、実際にはルータはブロードキャストドメインを分割します。コリジョンも同様にルータを越えては伝搬しません。
解法ステップ
- イーサネットのコリジョンがどの層で発生するかを確認する(データリンク層)。
- ルータの動作層(ネットワーク層)と役割を理解する。
- コリジョンの伝搬範囲が同一セグメント内に限定されることを認識する。
- ブロードキャストフレームの宛先MACアドレスが全ビット1であることの意味を確認する。
- ルータがブロードキャストを中継しないことを踏まえ、適切な組み合わせを選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。ルータはコリジョンを伝搬させず、ブロードキャストも中継しない。
- イ: ルータがコリジョンを伝搬させると誤っている。コリジョンは同一セグメント内のみ。
- ウ: ブロードキャストフレームをルータが中継すると誤解している。ルータはブロードキャストドメインを分割。
- エ: コリジョン伝搬とブロードキャスト中継の両方について誤った理解がある。
補足コラム
イーサネットのコリジョンはCSMA/CD方式に基づき、同一セグメント内での信号衝突を検出します。ルータはOSI参照モデルの第3層機器であり、異なるネットワーク間のパケット転送を担当し、物理層やデータリンク層の衝突を隔離します。一方、スイッチは第2層機器であり、ブロードキャストフレームを同一VLAN内で中継しますが、ルータはブロードキャストドメインを分割するため中継しません。
FAQ
Q: ルータはなぜブロードキャストフレームを中継しないのですか?
A: ルータはネットワーク層で動作し、異なるネットワーク間のトラフィックを制御するため、ブロードキャストドメインを分割し、不要なトラフィックの拡散を防ぎます。
A: ルータはネットワーク層で動作し、異なるネットワーク間のトラフィックを制御するため、ブロードキャストドメインを分割し、不要なトラフィックの拡散を防ぎます。
Q: コリジョンはどのように検出されますか?
A: イーサネットのCSMA/CD方式で、送信中に信号の衝突を検出すると送信を停止し、再送を試みます。コリジョンは同一セグメント内でのみ発生します。
A: イーサネットのCSMA/CD方式で、送信中に信号の衝突を検出すると送信を停止し、再送を試みます。コリジョンは同一セグメント内でのみ発生します。
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