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情報処理安全確保支援士試験 2021年 春期 午前2 問20
IPv4 ネットワークにおける IP アドレス 127.0.0.1 に関する記述として適切なものはどれか。
ア:DHCP が使用できないときに自動生成される IPアドレスとして使用される。
イ:全ホストに対するブロードキャストアドレスとして使用される。
ウ:単一のコンピュータ上で動作するプログラム同士が通信する際に使用される。(正解)
エ:デフォルトゲートウェイのアドレスとして使用される。
解説
IPv4 ネットワークにおける IP アドレス 127.0.0.1 に関する記述【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:127.0.0.1は「ループバックアドレス」として、自分自身のコンピュータ内で通信を行うために使われます。
- 根拠:IPv4の127.0.0.0/8はループバック用に予約されており、外部ネットワークには送信されません。
- 差がつくポイント:127.0.0.1が外部通信やDHCP、ブロードキャスト、ゲートウェイとは無関係であることを正確に理解することが重要です。
正解の理由
127.0.0.1は「ループバックアドレス」と呼ばれ、単一のコンピュータ内で動作するプログラム同士が通信する際に使用されます。これはネットワークインターフェースを経由せず、OS内部で通信を完結させるための特別なIPアドレスです。したがって、選択肢ウが正解です。
よくある誤解
127.0.0.1は外部ネットワークとの通信に使うIPアドレスではなく、DHCPやブロードキャスト、ゲートウェイの役割も持ちません。
解法ステップ
- 127.0.0.1の役割を思い出す(ループバックアドレスであること)。
- 各選択肢の意味を確認し、127.0.0.1の用途と照合する。
- DHCP自動生成アドレスは169.254.x.x、ブロードキャストは255.255.255.255、デフォルトゲートウェイはネットワーク内のルータのIP。
- 127.0.0.1が単一ホスト内通信に使われることを確認し、選択肢ウを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: DHCPが使用できないときに自動生成されるIPアドレスは169.254.0.0/16のリンクローカルアドレスであり、127.0.0.1ではありません。
- イ: 全ホストに対するブロードキャストアドレスはネットワークごとに異なり、通常255.255.255.255やサブネットのブロードキャストアドレスであり、127.0.0.1ではありません。
- ウ: 単一のコンピュータ上で動作するプログラム同士が通信する際に使用されるため正解です。
- エ: デフォルトゲートウェイはネットワーク外への通信を中継するルータのIPアドレスであり、127.0.0.1は該当しません。
補足コラム
ループバックアドレスはネットワーク機器の動作確認やソフトウェアの通信テストに利用されます。例えば、
ping 127.0.0.1
を実行すると、自分のコンピュータのTCP/IPスタックが正常に動作しているかを確認できます。127.0.0.1はIPv4のループバックアドレスの代表ですが、IPv6では::1
が同様の役割を持ちます。FAQ
Q: 127.0.0.1は外部のネットワークに通信できますか?
A: いいえ。127.0.0.1はループバックアドレスであり、通信は自分のコンピュータ内で完結します。
A: いいえ。127.0.0.1はループバックアドレスであり、通信は自分のコンピュータ内で完結します。
Q: DHCPが使えない場合に自動生成されるIPアドレスは何ですか?
A: 169.254.0.0/16のリンクローカルアドレスが自動的に割り当てられます。
A: 169.254.0.0/16のリンクローカルアドレスが自動的に割り当てられます。
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