情報処理安全確保支援士試験 2022年 秋期 午前218


IPv6の特徴として、適切なものはどれか。
IPv6アドレスからMACアドレスを調べる際にARPを使う。
アドレス空間はIPv4の2の128倍である。
経路の途中でフラグメンテーションを行うことが可能である。
ヘッダーは固定長であり、拡張ヘッダー長は8オクテットの整数倍である。(正解)

解説

IPv6の特徴として、適切なものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:IPv6のヘッダーは固定長で、拡張ヘッダーは8オクテットの整数倍であることが正しい特徴です。
  • 根拠:IPv6は設計段階でヘッダーの簡素化と拡張性を重視し、基本ヘッダーは40バイト固定、拡張ヘッダーは8バイト単位で追加されます。
  • 差がつくポイント:ARPの代わりにNDPを使う点や、IPv6のフラグメンテーションは送信元でのみ行う点を正確に理解することが重要です。

正解の理由

選択肢エは「ヘッダーは固定長であり、拡張ヘッダー長は8オクテットの整数倍である」と述べています。IPv6の基本ヘッダーは40バイト(固定長)で、拡張ヘッダーは8バイト(8オクテット)単位で追加されるため、この記述は正確です。これにより、パケット処理の効率化と柔軟な拡張が可能となっています。

よくある誤解

IPv6でもARPを使うと思い込むことや、IPv4と同様に途中のルーターでフラグメンテーションが可能と誤解されがちです。実際はNDPを使い、フラグメンテーションは送信元でのみ行います。

解法ステップ

  1. IPv6のアドレス解決方法を確認し、ARPではなくNDPを使うことを理解する。
  2. IPv6のアドレス空間の大きさを正確に把握し、2の128乗であることを認識する。
  3. フラグメンテーションの処理場所を確認し、途中のルーターでは行わないことを覚える。
  4. ヘッダー構造を理解し、基本ヘッダーは固定長40バイト、拡張ヘッダーは8オクテット単位であることを確認する。
  5. 各選択肢の記述とIPv6の仕様を照らし合わせて正誤を判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: IPv6ではARPの代わりにNDP(Neighbor Discovery Protocol)を使い、MACアドレスを解決します。ARPはIPv4専用です。
  • イ: IPv6のアドレス空間は21282^{128}個であり、IPv4の2322^{32}個の約2962^{96}倍、つまり約7.9×10^28倍です。2の128倍ではありません。
  • ウ: IPv6ではフラグメンテーションは送信元ノードでのみ行い、経路途中のルーターでは行いません。これによりルーターの負荷を軽減しています。
  • エ: ヘッダーは固定長40バイトで、拡張ヘッダーは8オクテット(8バイト)の整数倍で追加されるため正しい記述です。

補足コラム

IPv6はIPv4の問題点を解決するために設計されました。特にアドレス枯渇問題の解消、ヘッダーの簡素化による高速処理、拡張ヘッダーによる柔軟な機能追加が特徴です。NDPはARPの機能に加え、ルーターの検出やアドレスの自動設定も担います。

FAQ

Q: IPv6でMACアドレスを調べる方法は?
A: IPv6ではARPの代わりにNeighbor Discovery Protocol(NDP)を使用してMACアドレスを解決します。
Q: IPv6のフラグメンテーションはどこで行われますか?
A: フラグメンテーションは送信元ノードでのみ行われ、途中のルーターでは行いません。
Q: IPv6の基本ヘッダーの長さは?
A: IPv6の基本ヘッダーは固定長で40バイトです。

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