情報処理安全確保支援士試験 2022年 春期 午前204


パスワードに使用できる文字の種類の数をM、パスワードの文字数をnとするとき、設定できるパスワードの理論的な総数を求める数式はどれか。
MnM^n(正解)
M!(Mn)!\dfrac{M!}{(M-n)!}
M!n!(Mn)!\dfrac{M!}{n!\,(M-n)!}
M!n!(Mn)!\dfrac{M!}{n!\,(M-n)!}

解説

パスワードの理論的総数の求め方【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:パスワードの総数は「文字の種類数 MMnn 乗」、すなわち MnM^n で表されます。
  • 根拠:各文字位置に MM 種類の文字が独立して選べるため、組み合わせは掛け算で計算します。
  • 差がつくポイント:順列や組み合わせの公式と混同せず、文字の重複使用が可能かどうかを正しく理解することが重要です。

正解の理由

パスワードは nn 文字からなり、各文字は MM 種類の中から選べます。文字の重複使用が許されるため、1文字目に MM 通り、2文字目も MM 通り…と独立して選べます。したがって、総数は M×M××M=MnM \times M \times \cdots \times M = M^n となります。
他の選択肢は順列や組み合わせの公式であり、文字の重複を許さない場合の計算式です。

よくある誤解

パスワードの文字は重複して使えるため、順列や組み合わせの公式を使うのは誤りです。重複不可と誤解して計算する受験者が多いです。

解法ステップ

  1. パスワードの文字数 nn と文字の種類数 MM を確認する。
  2. 文字の重複使用が可能かどうかを判断する(パスワードは通常可能)。
  3. 重複使用可能なら、各文字位置に MM 通りの選択肢があるため、総数は MnM^n
  4. 重複不可なら順列や組み合わせの公式を検討するが、問題文にその指定がなければ重複可と判断。
  5. 選択肢の中から MnM^n を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: MnM^n
    正解。重複使用可能な文字列の総数を表す。
  • イ: M!(Mn)!\dfrac{M!}{(M-n)!}
    順列の公式。重複不可で順序を考慮する場合の計算式。パスワードの重複使用を考慮していない。
  • ウ: M!n!(Mn)!\dfrac{M!}{n!\,(M-n)!}
    組み合わせの公式。順序を考慮せず、重複不可の場合の選び方。パスワードの性質に合わない。
  • エ: M!n!(Mn)!\dfrac{M!}{n!\,(M-n)!}
    ウと同じ組み合わせの公式で誤り。

補足コラム

パスワードの総数を計算する際は「重複あり・順序あり」の場合は MnM^n、重複なし・順序ありは順列、重複なし・順序なしは組み合わせの公式を使います。パスワードは通常、同じ文字を何度でも使えるため MnM^n が基本です。

FAQ

Q: パスワードの文字が重複不可ならどう計算しますか?
A: その場合は順列の公式 M!(Mn)!\dfrac{M!}{(M-n)!} を使いますが、通常のパスワード設定では重複可能です。
Q: 組み合わせの公式はパスワードに使えますか?
A: 組み合わせは順序を考慮しないため、パスワードのように順序が重要な場合は使いません。

関連キーワード: パスワード総数, 順列, 組み合わせ, 重複あり, 情報セキュリティ
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