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情報処理安全確保支援士試験 2022年 春期 午前2 問18
IEEE 802.11a/b/g/nで採用されているアクセス制御方式はどれか。
ア:CSMA/CA(正解)
イ:LAPB
ウ:CSMA/CD
エ:トークンパッシング方式
解説
IEEE 802.11a/b/g/nで採用されているアクセス制御方式はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:IEEE 802.11a/b/g/nは無線LAN規格であり、アクセス制御方式はCSMA/CAを採用しています。
- 根拠:無線環境では衝突検出が困難なため、衝突回避を目的としたCSMA/CAが適しているからです。
- 差がつくポイント:有線LANのCSMA/CDと無線LANのCSMA/CAの違いを理解し、無線特有の衝突回避機構を押さえることが重要です。
正解の理由
IEEE 802.11a/b/g/nは無線LANの規格群であり、無線通信の特性上、送信中の衝突検出(CD:Collision Detection)が難しいため、衝突回避(CA:Collision Avoidance)方式を採用しています。CSMA/CAは送信前にチャネルの空き状況を確認し、衝突の可能性を減らす仕組みで、無線LANの効率的な通信を支えています。したがって、正解はア: CSMA/CAです。
よくある誤解
CSMA/CDはイーサネットの有線LANで使われる方式で、無線LANには適用できません。無線LANでの衝突検出は物理的に困難なため、CSMA/CAが必要です。
解法ステップ
- 問題文からIEEE 802.11a/b/g/nが無線LAN規格であることを確認する。
- 無線LANのアクセス制御方式を思い出す。
- CSMA/CDは有線LAN向けであることを理解する。
- CSMA/CAが無線LANで採用されていることを選択肢から選ぶ。
- 他の選択肢(LAPBやトークンパッシング)は無線LANとは無関係と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: CSMA/CA
正解。無線LANでの衝突回避方式であり、IEEE 802.11シリーズで採用されています。 - イ: LAPB
誤り。LAPBはデータリンク層のプロトコルで、主にX.25ネットワークで使われるもので無線LANとは無関係です。 - ウ: CSMA/CD
誤り。有線LAN(イーサネット)での衝突検出方式であり、無線LANには適用できません。 - エ: トークンパッシング方式
誤り。トークンパッシングはトークンリングなどの有線ネットワークで使われる方式で、無線LANでは採用されていません。
補足コラム
CSMA/CAはCarrier Sense Multiple Access with Collision Avoidanceの略で、送信前にチャネルの空きを確認し、送信タイミングを調整することで衝突を未然に防ぎます。IEEE 802.11ではさらにRTS/CTS(Request to Send / Clear to Send)という制御フレームを用いて隠れ端末問題を軽減しています。これにより無線環境での通信効率と信頼性が向上しています。
FAQ
Q: なぜ無線LANではCSMA/CDが使えないのですか?
A: 無線環境では送信中に他の端末の信号を検出することが難しく、衝突検出が物理的に困難なためです。
A: 無線環境では送信中に他の端末の信号を検出することが難しく、衝突検出が物理的に困難なためです。
Q: CSMA/CAとCSMA/CDの違いは何ですか?
A: CSMA/CDは衝突を検出してから再送する方式、CSMA/CAは衝突を起こさないように事前に回避する方式です。
A: CSMA/CDは衝突を検出してから再送する方式、CSMA/CAは衝突を起こさないように事前に回避する方式です。
Q: IEEE 802.11nはCSMA/CA以外の方式を使うことはありますか?
A: いいえ。IEEE 802.11nも基本的にCSMA/CAを採用していますが、MIMOなどの技術で通信効率を高めています。
A: いいえ。IEEE 802.11nも基本的にCSMA/CAを採用していますが、MIMOなどの技術で通信効率を高めています。
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