情報処理安全確保支援士試験 2023年 秋期 午前215


通信の暗号化や利用者の認証の機能をもち、遠隔にあるコンピュータに安全にログインするためのプロトコルはどれか。
L2TP
LDAP
RADIUS
SSH(正解)

解説

通信の暗号化や利用者の認証の機能をもち、遠隔にあるコンピュータに安全にログインするためのプロトコルはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:遠隔のコンピュータに安全にログインするためのプロトコルはSSHです。
  • 根拠:SSHは通信の暗号化と利用者認証を行い、盗聴やなりすましを防止します。
  • 差がつくポイント:L2TPはVPN用、LDAPはディレクトリサービス、RADIUSは認証サーバであり、直接の安全なログインには使いません。

正解の理由

SSH(Secure Shell)は、ネットワーク上で安全に通信を行うためのプロトコルであり、特に遠隔地のコンピュータにログインする際に用いられます。通信内容を暗号化し、利用者の認証も行うため、パスワードやコマンドが第三者に盗聴されるリスクを大幅に減らせます。これにより、リモート管理や操作が安全に実施可能です。

よくある誤解

L2TPやRADIUSもセキュリティに関係しますが、L2TPはVPNのトンネリング、RADIUSは認証サーバとしての役割であり、直接のリモートログインプロトコルではありません。

解法ステップ

  1. 問題文の「遠隔にあるコンピュータに安全にログインする」点に注目する。
  2. 「通信の暗号化」と「利用者の認証」が必要なことを確認する。
  3. 選択肢の役割を整理し、ログインに使われるプロトコルを特定する。
  4. SSHが暗号化と認証を兼ね備えたリモートログイン用プロトコルであることを思い出す。
  5. よって、正解はエ: SSHと判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: L2TP
    VPNのトンネリングプロトコルであり、暗号化は別途IPsecなどと組み合わせて行う。直接のリモートログインには使わない。
  • イ: LDAP
    ディレクトリサービスのプロトコルで、ユーザ情報の管理に使われるが、ログインのための通信暗号化や認証機能は持たない。
  • ウ: RADIUS
    ネットワークアクセスの認証・認可を行うサーバプロトコルであり、リモートログインの通信自体を暗号化するものではない。
  • エ: SSH
    通信の暗号化と利用者認証を行い、遠隔のコンピュータに安全にログインできるプロトコル。

補足コラム

SSHは1995年に開発されて以来、Telnetやrloginのような平文通信のリモートログインに代わる安全な手段として広く普及しています。公開鍵認証方式を用いることでパスワードよりも強固な認証が可能です。また、ポートフォワーディングやファイル転送(SCP、SFTP)など多彩な機能も備えています。

FAQ

Q: SSHとTelnetの違いは何ですか?
A: Telnetは通信内容を暗号化しないため盗聴されやすいですが、SSHは通信を暗号化し安全にリモートログインできます。
Q: SSHはどのポート番号を使いますか?
A: デフォルトではTCPのポート22番を使用します。
Q: SSHの認証方式にはどんなものがありますか?
A: パスワード認証と公開鍵認証があり、公開鍵認証はより安全です。

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