情報処理安全確保支援士試験 2023年 秋期 午前216


電子メールをスマートフォンのメールアプリケーションプログラムで受信する際のメールサーバとスマートフォンとの間の通信を、メール本文を含めて暗号化するプロトコルはどれか。
APOP
IMAPS(正解)
POP3
SMTP Submission

解説

電子メール受信時の暗号化プロトコルはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:メール本文を含めて暗号化する受信プロトコルは「IMAPS(イ)」です。
  • 根拠:IMAPSはIMAPの通信をSSL/TLSで暗号化し、メールの内容を安全に受信できます。
  • 差がつくポイント:POP3やAPOPは暗号化されないか限定的で、SMTP Submissionは送信専用である点を理解しましょう。

正解の理由

IMAPSはIMAP(Internet Message Access Protocol)をSSL/TLSで保護したプロトコルで、メールサーバとクライアント間の通信を暗号化します。これにより、メール本文を含むすべてのデータが第三者に盗聴されるリスクを低減します。問題文の「メール本文を含めて暗号化する受信プロトコル」という条件に最も合致するため、が正解です。

よくある誤解

APOPは認証情報を暗号化しますが、メール本文自体は暗号化されません。POP3は暗号化なしの受信プロトコルであり、SMTP Submissionはメール送信時に使うプロトコルです。

解法ステップ

  1. 問題文の「メール本文を含めて暗号化する」条件を確認する。
  2. 各選択肢のプロトコルの役割を整理する(受信か送信か)。
  3. 暗号化の有無を判別する。
  4. 受信かつ暗号化されるプロトコルを選ぶ。
  5. IMAPSが該当するため、を選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: APOP
    認証情報を暗号化するが、メール本文は暗号化されず安全性が不十分。
  • イ: IMAPS
    メール受信時に全文をSSL/TLSで暗号化し安全に通信できる。
  • ウ: POP3
    メール受信プロトコルだが暗号化されておらず、通信内容が平文で送信される。
  • エ: SMTP Submission
    メール送信時に使うプロトコルであり、受信には関係しない。

補足コラム

IMAPはメールサーバ上のメールを管理しながら閲覧できるプロトコルで、複数端末でのメール同期に適しています。IMAPSはこのIMAP通信をSSL/TLSで保護し、セキュリティを強化しています。対してPOP3はメールをサーバからダウンロードしてローカルで管理する方式で、暗号化なしが多い点に注意が必要です。

FAQ

Q: APOPとIMAPSの違いは何ですか?
A: APOPは認証時のパスワードを暗号化しますが、メール本文は暗号化されません。IMAPSは通信全体をSSL/TLSで暗号化します。
Q: SMTP Submissionはどんな時に使いますか?
A: SMTP Submissionはメール送信時にクライアントからメールサーバへ送る際に使われるプロトコルです。

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