ホーム > 情報処理安全確保支援士試験 > 2023年 秋期
情報処理安全確保支援士試験 2023年 秋期 午前2 問24
JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)を適用している組織において、サービスマネジメントシステムが要求事項に適合している状況にあるか否かに関する情報を提供するために、あらかじめ定めた間隔で組織が実施するものはどれか。
〔要求事項〕
・SMSに関して、組織自体が規定した要求事項
・JISQ20000-1:2020の要求事項
ア:監視,測定,分析及び評価
イ:内部監査
ウ:サービスの報告(正解)
エ:マネジメントレビュー
解説
JIS Q 20000-1:2020に基づくサービスマネジメントシステムの情報提供【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:サービスマネジメントシステムの適合状況を定期的に報告するのは「サービスの報告」である。
- 根拠:JIS Q 20000-1:2020では、サービスのパフォーマンスや適合状況を組織内外に提供するために、あらかじめ定めた間隔で報告を行うことが求められている。
- 差がつくポイント:内部監査やマネジメントレビューは評価や改善のための活動であり、情報提供の役割は「サービスの報告」が担う点を理解すること。
正解の理由
「サービスの報告」は、サービスマネジメントシステム(SMS)が要求事項に適合しているかどうかを示す情報を、あらかじめ定めた間隔で提供するための活動です。これは、組織が自ら規定した要求事項やJIS Q 20000-1:2020の要求事項に基づき、サービスの現状やパフォーマンスを関係者に伝えるために不可欠です。したがって、問題文の「サービスマネジメントシステムが要求事項に適合している状況に関する情報を提供する」目的に最も合致するのは「サービスの報告」です。
よくある誤解
内部監査やマネジメントレビューは評価や改善のためのプロセスであり、情報提供そのものではないと混同しやすい点に注意が必要です。
解法ステップ
- 問題文の「情報を提供するために、あらかじめ定めた間隔で実施するもの」を確認する。
- 各選択肢の役割をJIS Q 20000-1:2020の要求事項と照らし合わせる。
- 「監視、測定、分析及び評価」はデータ収集や分析の活動であることを理解する。
- 「内部監査」はシステムの適合性を評価する活動であることを確認する。
- 「マネジメントレビュー」は経営層による評価と意思決定の場であることを把握する。
- 「サービスの報告」が定期的にサービスの状況を関係者に伝える活動であることから正解と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 監視,測定,分析及び評価
サービスの状態を把握するための活動であり、情報提供のために定期的に実施するものではない。 - イ: 内部監査
システムの適合性を評価し改善点を見つけるための活動で、情報提供を目的としたものではない。 - ウ: サービスの報告
サービスのパフォーマンスや適合状況を定期的に関係者に報告し、情報提供を行うための活動で正解。 - エ: マネジメントレビュー
経営層がシステムの有効性を評価し改善策を決定する場であり、情報提供のための定期報告とは異なる。
補足コラム
JIS Q 20000-1:2020はITサービスマネジメントの国際規格ISO/IEC 20000-1の日本版であり、サービスの品質維持と継続的改善を目的としています。サービスの報告は、サービスの透明性を高め、顧客や関係者の信頼を得るために重要な役割を果たします。
FAQ
Q: 内部監査とサービスの報告はどのように違いますか?
A: 内部監査はシステムの適合性を評価し改善点を抽出する活動で、サービスの報告はその結果やサービス状況を定期的に関係者に伝える活動です。
A: 内部監査はシステムの適合性を評価し改善点を抽出する活動で、サービスの報告はその結果やサービス状況を定期的に関係者に伝える活動です。
Q: マネジメントレビューはなぜ情報提供ではないのですか?
A: マネジメントレビューは経営層がシステムの有効性を評価し意思決定を行う場であり、外部や組織内の広範な関係者に情報を提供するための定期報告とは目的が異なります。
A: マネジメントレビューは経営層がシステムの有効性を評価し意思決定を行う場であり、外部や組織内の広範な関係者に情報を提供するための定期報告とは目的が異なります。
関連キーワード: サービスマネジメントシステム, JIS Q 20000-1, サービスの報告, 内部監査, マネジメントレビュー