情報処理安全確保支援士試験 2023年 春期 午前219


スパニングツリープロトコルが適用されている複数のブリッジから成るネットワークにおいて,任意の一つのリンクの両端のブリッジのうち,ルートブリッジまでの経路コストが小さいブリッジの側にあるポートを何と呼ぶか。
アクセスポート(Access Port)
代表ポート(Designated Port)(正解)
トランクポート(Trunk Port)
ルートポート(Root Port)

解説

スパニングツリープロトコルの代表ポートとは【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:スパニングツリープロトコルでリンクの両端のうち、ルートブリッジに近い側のポートは「代表ポート」と呼ばれます。
  • 根拠:代表ポートはそのセグメントで最もルートブリッジに近いブリッジのポートであり、データ転送を担当します。
  • 差がつくポイント:ルートポートと代表ポートの役割の違いを正確に理解し、どちらがどの条件で決まるかを押さえることが重要です。

正解の理由

代表ポート(Designated Port)は、スパニングツリープロトコル(STP)において、各ネットワークセグメントでルートブリッジに最も近いブリッジのポートです。このポートはそのセグメントの代表としてデータフレームを転送し、ループを防ぐために必ずフォワーディング状態になります。問題文の「任意の一つのリンクの両端のブリッジのうち、ルートブリッジまでの経路コストが小さいブリッジの側にあるポート」という条件はまさに代表ポートの定義に合致します。

よくある誤解

ルートポートはルートブリッジに最も近いブリッジの「ポート」ですが、これはブリッジ単体の視点で見た最短経路のポートであり、リンクの両端の比較ではありません。代表ポートと混同しやすいので注意が必要です。

解法ステップ

  1. スパニングツリープロトコルの基本用語を確認する(ルートブリッジ、ルートポート、代表ポート)。
  2. 問題文の条件「リンクの両端のブリッジのうち、ルートブリッジまでの経路コストが小さい側」を理解する。
  3. その条件に該当するポートが「代表ポート」であることを思い出す。
  4. 選択肢の意味を整理し、代表ポートが最も適切な答えであると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: アクセスポート(Access Port)
    → エンドデバイス接続用のポートであり、STPのリンク比較とは無関係です。
  • イ: 代表ポート(Designated Port)
    → 正解。リンクの両端でルートブリッジに近い側のポートを指します。
  • ウ: トランクポート(Trunk Port)
    → VLAN間の通信を行うためのポートで、STPの役割とは異なります。
  • エ: ルートポート(Root Port)
    → 各ブリッジがルートブリッジに至る最短経路のポートですが、リンクの両端比較の文脈ではありません。

補足コラム

スパニングツリープロトコルはネットワークのループを防ぐために、ブリッジ間のポートを役割ごとに分類します。代表ポートは各セグメントで唯一のフォワーディングポートとして機能し、ルートポートは各ブリッジがルートブリッジへ向かう最短経路のポートです。これらの役割を正確に理解することがSTPの問題攻略の鍵となります。

FAQ

Q: 代表ポートは必ずフォワーディング状態ですか?
A: はい。代表ポートはそのセグメントのデータ転送を担当するため、常にフォワーディング状態になります。
Q: ルートポートと代表ポートはどのように決まりますか?
A: ルートポートは各ブリッジがルートブリッジに至る最短経路のポート、代表ポートは各セグメントでルートブリッジに最も近いブリッジのポートです。

関連キーワード: スパニングツリープロトコル, 代表ポート, ルートポート, ブリッジ, ネットワークループ防止
← 前の問題へ次の問題へ →

©︎2025 情報処理技術者試験対策アプリ