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情報処理安全確保支援士試験 2024年 春期 午前2 問22
仕様書やソースコードについて、作成者を含めた複数人で、記述されたシステムやソフトウェアの振る舞いを机上でシミュレートして、問題点を発見する手法はどれか。
ア:ウォークスルー(正解)
イ:サンドイッチテスト
ウ:トップダウンテスト
エ:並行シミュレーション
解説
仕様書やソースコードの机上シミュレーション手法【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:複数人で仕様書やソースコードを読み合わせて問題点を発見する手法は「ウォークスルー」です。
- 根拠:ウォークスルーは作成者を含む関係者が集まり、設計やコードの内容を順に確認しながら議論することで誤りや改善点を洗い出します。
- 差がつくポイント:単なるテストではなく、机上でのレビュー形式であること、また作成者が説明役となり参加者が質問や指摘を行う点が特徴です。
正解の理由
ウォークスルーは、仕様書やソースコードを作成者が説明しながら、複数人で順に読み合わせて問題点を発見する手法です。実際に動かすのではなく、机上で振る舞いをシミュレートしながらレビューを行うため、設計ミスや論理的な誤りを早期に発見できます。これに対し、他の選択肢はテストや実行による検証手法であり、机上でのシミュレーションとは異なります。
よくある誤解
ウォークスルーは単なる読み合わせではなく、参加者全員が積極的に問題点を指摘し議論することが重要です。実行環境でのテストとは異なり、実際にプログラムを動かすわけではありません。
解法ステップ
- 問題文から「複数人で机上でシミュレート」とある点を確認する。
- 選択肢の意味を整理し、机上レビューに該当する手法を探す。
- 「ウォークスルー」は作成者を含めた読み合わせで問題点発見を目的とすることを思い出す。
- 他の選択肢は実行テストや特定のテスト手法であるため除外する。
- よって「ウォークスルー」が正解と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: ウォークスルー
作成者を含め複数人で仕様やコードを読み合わせ、机上で問題点を発見する手法で正解です。 - イ: サンドイッチテスト
上位モジュールと下位モジュールの両方を組み合わせてテストする統合テストの一種で、机上シミュレーションではありません。 - ウ: トップダウンテスト
上位モジュールから順にテストを進める統合テスト手法で、実際にプログラムを動かして検証します。 - エ: 並行シミュレーション
実際のシステムと並行して動作させて結果を比較するテスト手法で、机上での読み合わせとは異なります。
補足コラム
ウォークスルーはソフトウェア開発の初期段階で設計ミスや仕様の不備を早期発見するために有効です。レビューの形式には他に「インスペクション」や「レビュー」がありますが、ウォークスルーは比較的カジュアルで参加者全員が意見を出しやすい特徴があります。効率的な品質向上に役立つため、開発現場で広く活用されています。
FAQ
Q: ウォークスルーとインスペクションの違いは何ですか?
A: ウォークスルーは作成者が説明しながら参加者全員で読み合わせる形式で、インスペクションはより形式的で役割分担が明確なレビュー手法です。
A: ウォークスルーは作成者が説明しながら参加者全員で読み合わせる形式で、インスペクションはより形式的で役割分担が明確なレビュー手法です。
Q: ウォークスルーはどの段階で実施するのが効果的ですか?
A: 仕様書や設計書の作成直後、ソースコードの初期段階で行うことで早期に問題を発見しやすくなります。
A: 仕様書や設計書の作成直後、ソースコードの初期段階で行うことで早期に問題を発見しやすくなります。
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