システムアーキテクト試験 2009年 午前202


図は、階層化されたDFDにおける、あるレベルのDFDの一部である。プロセス1を子プロセスに分割して詳細化したDFDのうち、適切なものはどれか。ここで、プロセス1の子プロセスは、プロセス1-1、1-2及び1-3と表す。
問題画像選択肢画像
(正解)

解説

階層化されたDFDの子プロセス分割に関する問題【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:プロセス1の子プロセス分割は、親プロセスの入出力関係を正確に反映し、子プロセス間のデータフローも整合的である図が正解です。
  • 根拠:DFDの階層化では、親プロセスの入出力は子プロセスの入出力の合計と一致し、子プロセス間のデータの流れも親の流れを分解した形で表現されます。
  • 差がつくポイント:外部からの入力矢印の接続先、子プロセス間の矢印の向き、外部への出力矢印の配置を正しく理解し、親DFDの構造を忠実に再現できているかが重要です。

正解の理由

選択肢イは、親プロセス1の入力が子プロセス1-1と1-2に分かれており、子プロセス1-1と1-2から1-3へデータが流れる構造を正しく表現しています。さらに、1-3から外部へ2本の出力矢印が伸びている点も、親DFDのノード3からの出力が2本あることと整合しています。これにより、親DFDの「くの字」型のデータフローを忠実に詳細化しているため、正解となります。

よくある誤解

子プロセスの分割で、親プロセスの入出力をすべて子プロセスに直接つなげればよいと考えがちですが、子プロセス間のデータフローの整合性も重要です。単に矢印の数や向きだけで判断すると誤りやすいです。

解法ステップ

  1. 親DFDのプロセス1の入出力矢印の数と向きを確認する。
  2. 子プロセス1-1、1-2、1-3の配置と矢印の向きが親DFDの流れを分解しているか検証する。
  3. 外部からの入力矢印が子プロセスのどこに接続されているかを確認する。
  4. 子プロセス間の矢印が親DFDの経路を正しく表現しているかをチェックする。
  5. 子プロセスから外部への出力矢印の数と向きが親DFDの出力と一致しているかを確認する。

選択肢別の誤答解説

  • ア:子プロセス1-1から1-2、1-3へ矢印が伸びているが、親DFDのノード1からノード2、3への分岐構造と合致しない。外部入力も1-1のみで不整合。
  • :親DFDの入出力と子プロセス間のデータフローを正確に反映し、外部入力も1-1と1-2に分かれているため正解。
  • ウ:子プロセス1-1に外部から2本の入力矢印があるが、親DFDでは入力は2本ともノード1に入るため不自然。子プロセス間の矢印も親DFDと異なる。
  • エ:子プロセス1-1に外部から2本の入力矢印があり、1-3に2本の出力矢印があるが、1-2の外部入力がないため親DFDの構造と不一致。

補足コラム

DFD(Data Flow Diagram)はシステムの機能をプロセス単位で表現し、階層化により詳細化を進めます。親プロセスの入出力は子プロセスの入出力の合計と一致し、子プロセス間のデータフローは親プロセスの内部処理の分解を示します。矢印の向きや接続先を正確に理解することが、正しい階層化DFD作成の鍵です。

FAQ

Q: なぜ子プロセスの入力は親プロセスの入力と同じでなくてよいのですか?
A: 親プロセスの入力は複数の子プロセスに分配されるため、子プロセスごとに入力が分かれても整合的です。
Q: 子プロセス間の矢印は必ず親プロセスの矢印と同じ向きですか?
A: はい。子プロセス間のデータフローは親プロセスの内部処理の詳細化なので、向きは一致します。

関連キーワード: DFD, 階層化DFD, データフロー図, プロセス分割, システム分析, 情報システム設計
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