ホーム > システムアーキテクト試験 > 2010年
システムアーキテクト試験 2010年 午前2 問02
新システムのモデル化を行う場合のDFD作成の手順として、適切なものはどれか。
エ:現論理モデル→現物理モデル→新論理モデル→新物理モデル
ア:現物理モデル→現論理モデル→新物理モデル→新論理モデル
イ:現物理モデル→現論理モデル→新論理モデル→新物理モデル(正解)
ウ:現論理モデル→現物理モデル→新物理モデル→新論理モデル
解説
新システムのモデル化におけるDFD作成手順【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:DFD作成は「現物理モデル→現論理モデル→新論理モデル→新物理モデル」の順で行うのが適切です。
- 根拠:現状の物理的なシステム構成を把握し、論理的な処理を理解した上で、新システムの論理設計を行い、最後に物理設計へ落とし込むためです。
- 差がつくポイント:物理モデルと論理モデルの違いを正確に理解し、現状分析から新システム設計への流れを論理的に整理できるかが重要です。
正解の理由
選択肢イの順序は、まず現行システムの物理的な構成(ハードウェアやネットワークなど)を把握し、その上で現行システムの論理的な処理内容を明確にします。次に、新システムの論理モデルを設計し、業務要件や改善点を反映させます。最後に、新論理モデルを基に新物理モデルを設計し、実装可能な具体的なシステム構成を決定します。この流れが、DFD(データフロー図)作成の基本的かつ合理的な手順です。
よくある誤解
物理モデルと論理モデルの順序を混同し、物理設計を先に行う誤りが多いです。論理設計は業務の流れや処理内容を抽象的に表現するため、物理設計より先に行う必要があります。
解法ステップ
- 現物理モデルの把握:現行システムのハードウェア構成やネットワーク環境を調査する。
- 現論理モデルの作成:現行システムの業務処理やデータの流れを論理的に整理する。
- 新論理モデルの設計:新システムでの業務改善や要件を反映した論理的な処理モデルを作成する。
- 新物理モデルの設計:新論理モデルを基に、具体的なシステム構成や技術仕様を決定する。
選択肢別の誤答解説
- ア:現物理→現論理→新物理→新論理は、物理設計を論理設計より先に行うため誤りです。
- イ:正解。現物理→現論理→新論理→新物理の順で合理的にモデル化を進めます。
- ウ:現論理→現物理→新物理→新論理は、現物理モデルの把握を後回しにしており順序が不適切です。
- エ:現論理→現物理→新論理→新物理も現物理モデルの把握を後にしているため誤りです。
補足コラム
DFD(Data Flow Diagram)はシステムのデータの流れを視覚的に表現する手法で、論理モデルと物理モデルの両方で用いられます。論理モデルは業務の流れや処理内容を抽象的に示し、物理モデルは実際のシステム構成や技術的な詳細を示します。モデル化の順序を守ることで、設計の整合性と効率が向上します。
FAQ
Q: なぜ論理モデルを先に設計する必要があるのですか?
A: 論理モデルは業務の本質的な処理を抽象化して示すため、物理的制約に左右されずに最適な業務フローを設計できます。
A: 論理モデルは業務の本質的な処理を抽象化して示すため、物理的制約に左右されずに最適な業務フローを設計できます。
Q: 物理モデルにはどのような情報が含まれますか?
A: ハードウェア構成、ネットワーク構成、データベースの物理配置など、システムの具体的な技術的要素が含まれます。
A: ハードウェア構成、ネットワーク構成、データベースの物理配置など、システムの具体的な技術的要素が含まれます。
関連キーワード: DFD, モデル化手順, 論理モデル, 物理モデル, システム設計, データフロー図