システムアーキテクト試験 2010年 午前216


'システム管理基準'によれば、企画業務で立案する開発計画で明確にすべきものはどれか。
システム化によって生じる組織及び業務の変更の方針
情報セキュリティ基本方針
組織体全体の情報システムのあるべき姿
ユーザ部門及び情報システム部門の役割分担(正解)

解説

システム管理基準における開発計画の明確化項目【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:開発計画では「ユーザ部門及び情報システム部門の役割分担」を明確にする必要があります。
  • 根拠:システム管理基準は企画段階で責任範囲を明確化し、円滑な開発と運用を促進することを求めています。
  • 差がつくポイント:役割分担の明確化はプロジェクトの成功に直結し、混乱や責任の曖昧さを防ぐため重要です。

正解の理由

開発計画はシステム開発の具体的な進め方を示すものであり、ユーザ部門と情報システム部門の役割分担を明確にすることが不可欠です。これにより、各部門の責任範囲が明確になり、開発の効率化やトラブル防止につながります。システム管理基準はこの点を重視しており、企画業務での立案事項として最も適切なのは「ユーザ部門及び情報システム部門の役割分担」です。

よくある誤解

情報セキュリティ基本方針や組織全体の情報システムのあるべき姿は重要ですが、これらは企画の上位方針や全体戦略に該当し、開発計画の具体的な内容ではありません。

解法ステップ

  1. 問題文の「企画業務で立案する開発計画」に注目する。
  2. 開発計画の目的は具体的な開発の進め方や責任範囲の明確化であることを理解する。
  3. 選択肢の内容を企画業務の立案事項として適切かどうかで比較する。
  4. 「ユーザ部門及び情報システム部門の役割分担」が最も具体的かつ実務的な内容であると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: システム化による組織・業務変更の方針は重要ですが、これは企画の上位方針であり、開発計画の具体的内容ではありません。
  • イ: 情報セキュリティ基本方針は全社的な方針であり、開発計画の立案事項には含まれません。
  • ウ: 組織全体の情報システムのあるべき姿は長期的な戦略であり、開発計画の範囲外です。
  • エ: ユーザ部門及び情報システム部門の役割分担は、開発計画で明確にすべき具体的な内容であり正解です。

補足コラム

システム管理基準は、システム開発の企画段階から運用までの各フェーズでの責任と役割を明確にすることを重視しています。特に役割分担の明確化は、プロジェクトマネジメントの基本であり、トラブル防止や効率的な進行に欠かせません。企画業務では大枠の方針だけでなく、具体的な実行計画の策定が求められます。

FAQ

Q: なぜ情報セキュリティ基本方針は開発計画に含まれないのですか?
A: 情報セキュリティ基本方針は企業全体の方針であり、開発計画はその方針に基づく具体的な開発の進め方を示すため、範囲が異なります。
Q: 役割分担が不明確だとどんな問題が起きますか?
A: 責任の所在が曖昧になり、作業の重複や抜け漏れ、トラブル対応の遅れなどが発生しやすくなります。

関連キーワード: システム管理基準, 開発計画, 役割分担, 企画業務, システム開発
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