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システムアーキテクト試験 2010年 午前2 問24
CSMA/CD方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア:衝突発生時の再送動作によって、衝突の頻度が増すとスループットが下がる。(正解)
エ:フレームとしては任意長のビットが直列に送出されるので、フレーム長がオクテットの整数倍である必要はない。
イ:送信要求の発生したステーションは、共通伝送路の搬送波を検出してからデータを送信するので、データ送出後の衝突は発生しない。
ウ:ハブによって複数のステーションが分岐接続されている構成では、衝突の検出ができないので、この方式は使用できない。
解説
CSMA/CD方式に関する記述のうち、適切なものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:衝突発生時の再送動作により、衝突頻度が増すとスループットは低下する。
- 根拠:CSMA/CDは衝突検出後にランダムな待機時間を設け再送するため、衝突が多いと再送が増え効率が悪化する。
- 差がつくポイント:衝突後の再送動作の影響と、衝突が完全に防げない点を正しく理解することが重要。
正解の理由
選択肢アは、CSMA/CD方式の基本動作を正確に表しています。CSMA/CDは送信中に衝突を検出すると、送信を中止しランダムな時間待ってから再送します。衝突が頻発すると再送回数が増え、ネットワークのスループット(有効通信速度)が低下するため、この記述は正しいです。
よくある誤解
CSMA/CDは衝突を完全に防止できるわけではなく、衝突後の再送によって効率が落ちることを理解していない受験者が多いです。
解法ステップ
- CSMA/CDの基本動作を確認する(搬送波検出、衝突検出、再送)。
- 衝突が発生した場合の処理を理解する(送信停止、ジャミング信号送出、ランダム待機)。
- 各選択肢の内容とCSMA/CDの動作を照らし合わせる。
- 衝突後の再送動作がスループットに与える影響を考慮する。
- 正しい記述を選択肢から判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 衝突発生時の再送動作によって、衝突の頻度が増すとスループットが下がる。 → 正しい。
- イ: 送信要求後に搬送波検出してから送信するが、送信後の衝突も発生するため誤り。
- ウ: ハブ接続でも衝突検出は可能であり、CSMA/CDは使用できるため誤り。
- エ: フレーム長はオクテット単位で定められており、任意長のビット列ではないため誤り。
補足コラム
CSMA/CDはイーサネットの初期技術で、共有メディア上での衝突を検出し効率的に通信を行う方式です。現在はスイッチングハブの普及により衝突がほぼ発生しないため、CSMA/CDの重要性は低下していますが、基本原理の理解はネットワーク技術の基礎として重要です。
FAQ
Q: CSMA/CDで衝突が起きるのはなぜですか?
A: 複数の端末が同時に送信を開始すると信号が衝突し、データが破損するためです。
A: 複数の端末が同時に送信を開始すると信号が衝突し、データが破損するためです。
Q: 衝突が多いとネットワークはどうなりますか?
A: 再送が増え、通信効率が低下しスループットが下がります。
A: 再送が増え、通信効率が低下しスループットが下がります。
関連キーワード: CSMA/CD, 衝突検出, イーサネット, スループット, 再送制御