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システムアーキテクト試験 2011年 午前2 問08
出力帳票の1ページごとにヘッダと30件分のレコードを出力するプログラムをテストしたい。このプログラムを限界値分析によってテストするための最少のテストデータを用意するとき、レコード件数の組合せとして、適切なものはどれか。
ア:0, 1, 31
イ:0, 1, 20, 31
ウ:0, 1, 30, 31(正解)
エ:0, 1, 20, 30, 31
解説
出力帳票のレコード件数に関する限界値分析【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:レコード件数の限界値分析では「0, 1, 30, 31」が最適なテストデータである。
- 根拠:1ページあたり30件のレコード出力に対し、境界値の前後(0、1、30、31)を網羅することで異常や境界条件の不具合を検出できる。
- 差がつくポイント:30件というページ上限の境界値を含めることが重要で、単に20件など中間値を入れても限界値分析の効果は薄い。
正解の理由
限界値分析は、入力値の境界付近での動作を重点的にテストする手法です。
この問題では1ページに30件のレコードを出力するため、30件が重要な境界値となります。
0件(データなし)、1件(最小のデータあり)、30件(ページ最大)、31件(ページ最大を超える)をテストすることで、ページ切り替えやヘッダ出力の処理が正しく行われるかを検証できます。
したがって、「0, 1, 30, 31」を含む選択肢ウが最適です。
この問題では1ページに30件のレコードを出力するため、30件が重要な境界値となります。
0件(データなし)、1件(最小のデータあり)、30件(ページ最大)、31件(ページ最大を超える)をテストすることで、ページ切り替えやヘッダ出力の処理が正しく行われるかを検証できます。
したがって、「0, 1, 30, 31」を含む選択肢ウが最適です。
よくある誤解
- 20件を含めると中間値として良いと思いがちですが、限界値分析では境界値の前後を重視します。
- 1件だけでなく0件も必ず含める必要があることを忘れやすいです。
解法ステップ
- 問題文から1ページあたりのレコード件数の上限(30件)を確認する。
- 限界値分析の基本に従い、境界値の前後を洗い出す(0、1、30、31)。
- これらの値を含むテストデータの組み合わせを選ぶ。
- 選択肢の中から「0, 1, 30, 31」を含むものを選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 0, 1, 31
→ 30件の境界値が抜けており、ページ最大件数のテストができない。 - イ: 0, 1, 20, 31
→ 20件は中間値であり、30件の境界値が抜けているため不十分。 - ウ: 0, 1, 30, 31
→ 境界値の前後を網羅しており、最適な組み合わせ。 - エ: 0, 1, 20, 30, 31
→ 20件は不要な中間値であり、最少のテストデータとしては過剰。
補足コラム
限界値分析はソフトウェアテストの基本技法の一つで、入力値の境界付近でバグが発生しやすいという経験則に基づいています。
1ページあたりの最大件数や最小件数など、仕様で定められた制約値の前後を重点的にテストすることで効率的に不具合を発見できます。
また、境界値分析と同時に代表値分析も併用するとより効果的です。
1ページあたりの最大件数や最小件数など、仕様で定められた制約値の前後を重点的にテストすることで効率的に不具合を発見できます。
また、境界値分析と同時に代表値分析も併用するとより効果的です。
FAQ
Q: なぜ20件は限界値分析に含めないのですか?
A: 20件は境界値ではなく中間値のため、限界値分析の目的である境界付近の不具合検出には効果が薄いからです。
A: 20件は境界値ではなく中間値のため、限界値分析の目的である境界付近の不具合検出には効果が薄いからです。
Q: 0件のテストはなぜ必要ですか?
A: データが全くない場合の処理が正しく行われるかを確認するため、0件も重要な境界値です。
A: データが全くない場合の処理が正しく行われるかを確認するため、0件も重要な境界値です。
Q: 31件のテストは何を確認しますか?
A: 1ページの最大件数を超えた場合のページ切り替えやエラー処理が正しく行われるかを検証します。
A: 1ページの最大件数を超えた場合のページ切り替えやエラー処理が正しく行われるかを検証します。
関連キーワード: 限界値分析, テスト設計, 境界値, ソフトウェアテスト, 出力帳票