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システムアーキテクト試験 2012年 午前2 問12
本番稼働中のシステムに発生したソフトウェア障害への対処として、最初に行う作業はどれか。
ウ:修正量、修正費用及び修正時間を見積もる。
エ:障害の内容を把握するための検証を行う。(正解)
ア:修正に関する選択肢を検討する。
イ:修正の内容を文書化して承認を得る。
解説
本番稼働中のシステムに発生したソフトウェア障害への対処【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:最初に行うべきは「障害の内容を把握するための検証」である。
- 根拠:原因や影響範囲を正確に把握しなければ、適切な対処や修正計画は立てられないため。
- 差がつくポイント:焦って修正検討や見積もりに入るのではなく、まずは障害の現状把握に注力することが重要。
正解の理由
本番稼働中のシステムで障害が発生した場合、最初に行うべきは障害の内容を正確に把握することです。これにより、障害の原因や影響範囲を明確にし、適切な修正方針や対応策を検討できます。障害の詳細が不明なまま修正検討や見積もりを行うと、誤った対応や無駄な作業が発生するリスクが高まります。したがって、「障害の内容を把握するための検証を行う」ことが最優先です。
よくある誤解
障害が発生するとすぐに修正作業に取り掛かるべきと考えがちですが、まずは障害の正確な状況把握が不可欠です。これを怠ると、問題の根本解決が遅れます。
解法ステップ
- 障害発生の報告を受ける。
- 障害の現象や発生条件を詳細に検証し、内容を把握する。
- 障害の影響範囲や原因を分析する。
- 修正に必要な作業内容や費用、時間を見積もる。
- 修正計画を文書化し、関係者の承認を得る。
- 修正作業を実施し、検証・本番反映を行う。
選択肢別の誤答解説
- ア: 修正に関する選択肢を検討する
→ 障害内容が不明なまま修正検討を始めるのはリスクが高い。まずは検証が必要。 - イ: 修正の内容を文書化して承認を得る
→ 修正内容の検討や見積もりが終わってからの段階であり、最初に行う作業ではない。 - ウ: 修正量、修正費用及び修正時間を見積もる
→ 見積もりは障害内容の把握後に行うもので、最初の対応ではない。 - エ: 障害の内容を把握するための検証を行う
→ 障害対応の最初のステップとして正しい。
補足コラム
障害対応の基本プロセスは「検知→検証→分析→対策検討→実施→検証」の順で進みます。特に本番環境では、焦らず正確な情報収集がトラブルの早期解決に繋がります。また、障害の再発防止策を検討するためにも、初期段階での詳細な検証は欠かせません。
FAQ
Q: なぜすぐに修正作業に入ってはいけないのですか?
A: 障害の原因や影響範囲が不明なまま修正すると、誤った対応やさらなる障害を招く恐れがあるためです。
A: 障害の原因や影響範囲が不明なまま修正すると、誤った対応やさらなる障害を招く恐れがあるためです。
Q: 障害の内容把握にはどのような方法がありますか?
A: ログ解析、再現テスト、ユーザーからのヒアリングなど複数の手法を組み合わせて行います。
A: ログ解析、再現テスト、ユーザーからのヒアリングなど複数の手法を組み合わせて行います。
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