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システムアーキテクト試験 2012年 午前2 問17
エンタープライズアーキテクチャの参照モデルのうち,BRM(Business Reference Model)で提供されるものはどれか。
ア:アプリケーションを機能的な観点から分類・体系化したサービスコンポーネントから成る、アプリケーションの再利用を促進するためのモデル
エ:組織間で共有される可能性の高い情報について、名称、定義及び各種属性を総体的に記述したモデルから成る、情報の再利用・統合を促進するためのモデル
ウ:サービスコンポーネントを実際に活用するためのプラットフォームやテクノロジの標準仕様から成る、組織全体での技術の標準化を促進するためのモデル
イ:業務分類に従った業務・システム体系と各種業務モデルから成る、組織全体で業務やシステムの共通化の対象領域を洗い出すためのモデル(正解)
解説
エンタープライズアーキテクチャの参照モデルにおけるBRM(Business Reference Model)【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:BRMは業務分類に基づき業務やシステムの共通化対象を整理するモデルです。
- 根拠:BRMは組織全体の業務体系を明確化し、業務プロセスの標準化やシステム連携の基盤を提供します。
- 差がつくポイント:BRMは「業務視点のモデル」であり、技術やアプリケーションの分類モデルと混同しないことが重要です。
正解の理由
BRM(Business Reference Model)は、組織の業務を体系的に分類し、業務やシステムの共通化対象領域を洗い出すための参照モデルです。選択肢イは「業務分類に従った業務・システム体系と各種業務モデルから成る」とあり、BRMの定義に合致しています。これにより、組織全体の業務構造を把握し、効率的な業務改善やシステム統合を支援します。
よくある誤解
BRMは技術やアプリケーションの分類モデルではなく、あくまで業務の視点から組織全体の業務体系を整理するモデルです。技術基盤や情報モデルと混同しやすい点に注意しましょう。
解法ステップ
- 問題文の「BRM(Business Reference Model)」の意味を確認する。
- 各選択肢の説明文からBRMの特徴に合致するものを探す。
- BRMは「業務分類」「業務体系」「共通化対象領域の洗い出し」がキーワードであることを理解する。
- 選択肢イがこれらの条件を満たしていることを確認し、正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア:アプリケーションの機能的分類を扱うモデルであり、BRMではなく、例えばサービスコンポーネントモデルに近い。
- イ:正解。業務分類に基づき業務体系を整理し、共通化対象を明確にするBRMの説明。
- ウ:技術基盤やプラットフォームの標準仕様を扱うモデルであり、技術参照モデル(TRM)に該当する。
- エ:情報の名称や定義を体系化する情報モデルであり、情報参照モデル(IRM)に該当する。
補足コラム
BRMは米国政府のFEAF(Federal Enterprise Architecture Framework)で用いられる代表的な参照モデルの一つです。業務の共通化や標準化を促進し、システム開発や運用の効率化に寄与します。BRMの理解は、業務分析やシステム企画の基礎として重要です。
FAQ
Q: BRMはどのような場面で活用されますか?
A: 組織全体の業務を体系化し、業務プロセスの標準化やシステム統合の計画策定に活用されます。
A: 組織全体の業務を体系化し、業務プロセスの標準化やシステム統合の計画策定に活用されます。
Q: BRMとTRMの違いは何ですか?
A: BRMは業務視点のモデルで、TRMは技術基盤やプラットフォームの標準仕様を扱う技術視点のモデルです。
A: BRMは業務視点のモデルで、TRMは技術基盤やプラットフォームの標準仕様を扱う技術視点のモデルです。
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