ホーム > システムアーキテクト試験 > 2013年
システムアーキテクト試験 2013年 午前2 問03
イベント駆動型のアプリケーションにおけるイベント処理のタイミングを設計するのに有用な図はどれか。
ア:E-R図
イ:シーケンス図(正解)
ウ:データフロー図
エ:ペトリネット
解説
イベント駆動型アプリケーションのイベント処理タイミング設計に有用な図【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:イベント処理のタイミング設計にはシーケンス図が最も適している。
- 根拠:シーケンス図はオブジェクト間のメッセージのやり取りや時間的順序を表現できるため、イベントの発生と処理の流れを明確に示せる。
- 差がつくポイント:他の図は構造やデータの流れを示すが、時間軸に沿った処理の順序を表現できない点が重要。
正解の理由
シーケンス図はUMLの一種で、オブジェクト間のメッセージ交換を時間軸に沿って表現します。イベント駆動型アプリケーションでは、イベントの発生から処理までの順序やタイミングが重要です。シーケンス図を用いることで、どのイベントがいつ発生し、どのオブジェクトがどのように反応するかを視覚的に設計・理解できます。これにより、イベント処理のタイミング設計が効率的かつ正確に行えます。
よくある誤解
E-R図やデータフロー図はデータ構造や流れを示すため、イベントの時間的な流れを表現できないと誤解されがちです。ペトリネットは並行処理の表現に強いですが、一般的なイベント処理のタイミング設計には複雑すぎます。
解法ステップ
- 問題文の「イベント処理のタイミング設計」に注目する。
- 各図の特徴を整理する(E-R図はデータ構造、データフロー図は処理の流れ、シーケンス図は時間軸に沿ったメッセージ交換、ペトリネットは並行処理モデル)。
- 時間的な順序やメッセージのやり取りを表現できる図を選ぶ。
- シーケンス図が最も適していると判断し、選択肢イを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: E-R図
データベースの構造を表す図であり、イベントの時間的な流れや処理順序は示せない。 - イ: シーケンス図
オブジェクト間のメッセージ交換を時間軸に沿って表現し、イベント処理のタイミング設計に最適。 - ウ: データフロー図
データの流れや処理の概要を示すが、時間的な順序やイベントの発生タイミングは表現できない。 - エ: ペトリネット
並行処理や状態遷移の表現に強いが、一般的なイベント処理のタイミング設計には複雑で扱いにくい。
補足コラム
シーケンス図はUML(統一モデリング言語)の一種で、ソフトウェア設計において動的な振る舞いを表現するために使われます。イベント駆動型のシステム設計では、イベントの発生順序や処理の流れを明確にすることが重要であり、シーケンス図はそのニーズに応えます。ペトリネットは理論的には強力ですが、実務ではシーケンス図の方が扱いやすく普及しています。
FAQ
Q: シーケンス図とデータフロー図の違いは何ですか?
A: シーケンス図は時間軸に沿ったオブジェクト間のメッセージ交換を表現し、データフロー図は処理やデータの流れを示します。時間的な順序はシーケンス図が得意です。
A: シーケンス図は時間軸に沿ったオブジェクト間のメッセージ交換を表現し、データフロー図は処理やデータの流れを示します。時間的な順序はシーケンス図が得意です。
Q: ペトリネットはどんな場合に使われますか?
A: 並行処理や複雑な状態遷移の解析に使われますが、一般的なイベント処理のタイミング設計にはやや専門的で扱いにくいです。
A: 並行処理や複雑な状態遷移の解析に使われますが、一般的なイベント処理のタイミング設計にはやや専門的で扱いにくいです。
関連キーワード: シーケンス図, イベント駆動, UML, イベント処理, タイミング設計