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システムアーキテクト試験 2013年 午前2 問11
図は、テスト項目化件数✕において、目標のバグ累積件数に到達したことを示す。この図の状況の説明として、適切なものはどれか

ア:テスト工程が順調に終了したことを示す。
イ:テスト前段階での机上チェックやシミュレーションが十分されていることを示す。
ウ:まだ多くのバグが内在している可能性があることを示す。(正解)
エ:目標のバグ累積件数が達成されたので、出荷してもよいことを示す。
解説
テスト項目消化件数とバグ累積件数の関係【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:図はバグ累積件数が目標値に達したが、まだ多くのバグが潜在している可能性を示しています。
- 根拠:テスト項目消化が進むにつれバグ件数が急増しているため、未発見のバグが多いことが推測されます。
- 差がつくポイント:バグ累積件数の増加傾向を正しく読み取り、目標達成=品質保証完了と誤解しないことが重要です。
正解の理由
選択肢ウは、テスト項目消化に伴いバグ累積件数が急激に増加している状況を踏まえ、「まだ多くのバグが内在している可能性がある」と正しく指摘しています。これは、テストが進むほど新たなバグが発見されていることを意味し、目標のバグ累積件数に到達しても品質が十分とは限らないためです。
よくある誤解
目標のバグ累積件数に達したからといって、テストが順調に終了したり品質が保証されたと誤解しやすい点に注意が必要です。
解法ステップ
- 図の縦軸「バグ累積件数」と横軸「テスト項目消化件数」を確認する。
- バグ累積件数の曲線が後半で急激に上昇していることを読み取る。
- 目標のバグ累積件数に到達しているが、増加傾向が続いていることから未発見バグの存在を推測。
- 選択肢の内容と照らし合わせ、バグがまだ多く内在している可能性を示すものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: テスト工程が順調に終了したことを示す
→ バグが急増しているため、順調とは言えず誤り。 - イ: テスト前段階での机上チェックやシミュレーションが十分されていることを示す
→ バグが多く発見されているため、事前検証が十分とは言えない。 - ウ: まだ多くのバグが内在している可能性があることを示す
→ 正解。バグ累積件数の急増が未発見バグの存在を示唆。 - エ: 目標のバグ累積件数が達成されたので、出荷してもよいことを示す
→ 目標達成=品質保証完了ではなく、誤った判断。
補足コラム
バグ累積曲線はソフトウェアテストの進捗と品質を評価する重要な指標です。曲線が緩やかに上昇する初期段階から急激に増加する段階に移ると、潜在的な問題が多いことを示します。目標のバグ件数はあくまで目安であり、品質保証の最終判断には他の指標も併用することが望ましいです。
FAQ
Q: バグ累積件数が目標に達したらテストは終了してよいですか?
A: いいえ。バグの発見傾向や残存リスクを考慮し、品質基準を満たしているか総合的に判断する必要があります。
A: いいえ。バグの発見傾向や残存リスクを考慮し、品質基準を満たしているか総合的に判断する必要があります。
Q: バグ累積曲線が急激に上昇するのはなぜですか?
A: テストが進むにつれて複雑な部分や隠れたバグが発見され、バグ件数が急増するためです。
A: テストが進むにつれて複雑な部分や隠れたバグが発見され、バグ件数が急増するためです。
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