ホーム > システムアーキテクト試験 > 2013年
システムアーキテクト試験 2013年 午前2 問12
全国に分散しているシステムの保守に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア:故障発生時に遠隔保守を実施することによって駆付け時間が不要になり、MTBFは長くなる。
イ:故障発生時に行う臨時保守によって、MTBFは長くなる。
ウ:保守センタを1か所集中から分散配置に変えて駆付け時間を短縮することによって、MTTRは短くなる。(正解)
エ:予防保守を実施することによって、MTTRは短くなる。
解説
全国に分散しているシステムの保守に関する記述のうち、適切なものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:保守センタを分散配置に変えることで駆付け時間が短縮され、MTTRは短くなる。
- 根拠:MTTR(平均修復時間)は故障から復旧までの時間であり、駆付け時間の短縮が直接影響する。
- 差がつくポイント:MTBF(平均故障間隔)とMTTRの違いを理解し、保守方法がどちらに影響するかを正確に把握すること。
正解の理由
選択肢ウは、保守センタを1か所集中から分散配置に変えることで、現場への駆付け時間が短縮されます。MTTRは「Mean Time To Repair」の略で、故障発生から修復完了までの平均時間を指します。駆付け時間が短くなることで修理開始が早まり、結果としてMTTRが短縮されるため、この記述が適切です。
よくある誤解
MTBFは故障と故障の間隔の平均であり、保守の駆付け時間や修理時間とは直接関係ありません。予防保守は故障を減らすためのもので、MTTRの短縮にはつながりにくいです。
解法ステップ
- MTBFとMTTRの定義を確認する。
- 各選択肢がMTBFかMTTRのどちらに影響するかを判断する。
- 駆付け時間の短縮がMTTRに影響することを理解する。
- 保守センタの配置変更が駆付け時間に与える影響を考慮する。
- 最も適切な選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 駆付け時間が不要になることはないため、MTBFが長くなるとは言えません。MTBFは故障間隔の平均であり、保守対応時間とは無関係です。
- イ: 臨時保守は故障後の対応であり、MTBF(故障間隔)を延ばす効果はありません。
- ウ: 保守センタの分散配置により駆付け時間が短縮され、MTTRが短くなるため正解です。
- エ: 予防保守は故障を未然に防ぐためのもので、MTTR(修理時間)を短縮するものではありません。
補足コラム
MTBF(Mean Time Between Failures)はシステムの信頼性指標で、故障が発生しにくいことを示します。一方、MTTRは故障後の復旧の速さを示す指標です。保守戦略では、MTBFを延ばすために予防保守を行い、MTTRを短縮するために迅速な駆付けや遠隔保守を活用します。分散配置は駆付け時間短縮に効果的で、特に広域に展開するシステムで重要です。
FAQ
Q: MTBFとMTTRはどちらが保守の対応速度を示しますか?
A: MTTRが故障から修復までの平均時間であり、保守の対応速度を示します。
A: MTTRが故障から修復までの平均時間であり、保守の対応速度を示します。
Q: 予防保守はMTTRに影響しますか?
A: 予防保守は故障を減らすためのもので、MTTR(修理時間)には直接影響しません。
A: 予防保守は故障を減らすためのもので、MTTR(修理時間)には直接影響しません。
Q: 遠隔保守はMTTRを短縮できますか?
A: 遠隔保守は駆付け時間を削減できるため、MTTR短縮に寄与しますが、完全に駆付け時間を不要にするわけではありません。
A: 遠隔保守は駆付け時間を削減できるため、MTTR短縮に寄与しますが、完全に駆付け時間を不要にするわけではありません。
関連キーワード: MTBF, MTTR, 保守センタ分散配置, 駆付け時間, 予防保守, 臨時保守, システム保守