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システムアーキテクト試験 2014年 午前2 問17
エンタープライズアーキテクチャにおいて、ビジネスアーキテクチャの成果物である機能情報関連図(DFD)を説明したものはどれか。
エ:対象の業務機能に対して、情報の発生源と到達点、処理、保管、それらの間を流れる情報を、統一記述規則に基づいて表現したものである。(正解)
ウ:最適化計画に基づき決定された業務対象領域の全情報(伝票、帳票、文書など)を整理し、各情報間の関連及び構造を明確化したものである。
ア:業務・システムの処理過程において、情報システム間でやり取りされる情報の種類及び方向を図式化したものである。
イ:業務を構成する各種機能を、階層化した3行3列の格子様式に分類して整理し、業務・システムの対象範囲を明確化したものである。
解説
エンタープライズアーキテクチャにおける機能情報関連図(DFD)【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:機能情報関連図(DFD)は、業務機能の情報の流れや処理を統一記述規則で表現した図である。
- 根拠:DFDは情報の発生源、処理、保管、流れを明確に示し、業務機能の情報処理構造を可視化するためのツールである。
- 差がつくポイント:情報の種類や方向だけでなく、処理や保管も含めた情報の流れ全体を体系的に表現する点が重要である。
正解の理由
選択肢エは、DFDの定義に忠実であり、対象業務機能に対して「情報の発生源と到達点、処理、保管、それらの間を流れる情報」を統一記述規則に基づいて表現すると説明しています。これはDFDの本質であり、業務プロセスの情報フローを詳細に示すための標準的な手法です。したがって、エが正解です。
よくある誤解
DFDは単に情報の種類や方向を示すだけの図と誤解されがちですが、実際には情報の処理や保管も含めた全体の流れを表現します。
解法ステップ
- 問題文の「機能情報関連図(DFD)」の定義を思い出す。
- DFDは情報の流れと処理を図式化することを確認。
- 選択肢の説明文を「情報の発生源」「処理」「保管」「情報の流れ」の観点で比較。
- 情報の流れだけでなく処理や保管も含む説明が正しい。
- 選択肢エがこれらを満たしているため正解と判断。
選択肢別の誤答解説
- ア:情報システム間の情報の種類と方向のみを示しており、処理や保管の表現が不足。
- イ:業務機能の階層化や分類に関する説明であり、DFDの説明としては不適切。
- ウ:情報の関連や構造の整理に関する説明で、DFDの情報処理フローの表現とは異なる。
- エ:対象業務機能の情報発生源、処理、保管、流れを統一記述規則で表現しており、DFDの正しい説明。
補足コラム
DFD(Data Flow Diagram)は、業務分析やシステム設計で広く用いられる図で、業務プロセスの情報の流れを視覚的に表現します。これにより、業務のどの部分で情報が生成され、どのように処理・保管されるかを明確にし、システム化の基盤を作ります。DFDはレベル0から詳細レベルまで階層的に作成されることが多く、業務の全体像から詳細な処理まで段階的に理解できます。
FAQ
Q: DFDとフローチャートの違いは何ですか?
A: DFDは情報の流れと処理を中心に表現し、フローチャートは処理の手順や制御の流れを示します。
A: DFDは情報の流れと処理を中心に表現し、フローチャートは処理の手順や制御の流れを示します。
Q: DFDで「処理」はどのように表現されますか?
A: 処理は丸や楕円形のプロセス記号で表し、情報の入力と出力を矢印で示します。
A: 処理は丸や楕円形のプロセス記号で表し、情報の入力と出力を矢印で示します。
Q: DFDはどの段階で作成されますか?
A: 業務分析やシステム設計の初期段階で作成し、業務の情報フローを把握するために用います。
A: 業務分析やシステム設計の初期段階で作成し、業務の情報フローを把握するために用います。
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