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システムアーキテクト試験 2015年 午前2 問17
BCP策定に際して、目標復旧時間となるものはどれか。
ウ:障害発生後のシステムの縮退運用を継続することが許容される時間
イ:災害による業務の停止が深刻な被害とならないために許容される時間(正解)
ア:災害時に代替手段で運用していた業務が、完全に元の状態に戻るまでの時間
エ:対策本部の立上げや判定会議の時間を除く、待機系への切替えに要する時間
解説
BCP策定に際して、目標復旧時間となるものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:目標復旧時間(RTO)は、災害による業務停止が許容される最大の時間を指します。
- 根拠:BCP(事業継続計画)では、業務停止が許容される時間を設定し、その時間内に復旧を目指すことが重要です。
- 差がつくポイント:RTOは「許容される停止時間」であり、復旧完了までの時間や切替時間とは異なる点を正確に理解しましょう。
正解の理由
選択肢イは「災害による業務の停止が深刻な被害とならないために許容される時間」とあり、これはBCPで定義される目標復旧時間(RTO)の正確な説明です。RTOは業務停止が許容される最大時間であり、この時間内に復旧措置を完了させることが求められます。
他の選択肢は復旧完了までの時間や切替時間など、RTOの定義とは異なるため誤りです。
他の選択肢は復旧完了までの時間や切替時間など、RTOの定義とは異なるため誤りです。
よくある誤解
目標復旧時間を「復旧完了までの時間」と混同しやすいですが、RTOはあくまで「許容される停止時間」であり、復旧完了時間とは厳密に区別されます。
解法ステップ
- BCPの基本用語である「目標復旧時間(RTO)」の定義を確認する。
- 選択肢の文言を「許容される停止時間」と「復旧完了時間」などで分類する。
- RTOの定義に合致する選択肢を特定する。
- 他の選択肢がRTOの定義と異なる理由を確認し、誤りを排除する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「完全に元の状態に戻るまでの時間」は復旧完了時間であり、RTOとは異なります。
- イ: 「災害による業務の停止が深刻な被害とならないために許容される時間」であり、RTOの正しい定義です。
- ウ: 「縮退運用を継続することが許容される時間」は業務の限定的継続時間であり、RTOではありません。
- エ: 「待機系への切替えに要する時間」は切替時間であり、RTOとは異なります。
補足コラム
BCP(事業継続計画)では、目標復旧時間(RTO)と目標復旧地点(RPO:Recovery Point Objective)を明確に設定します。RTOは「どのくらいの時間内に業務を復旧させるか」、RPOは「どの時点までのデータを復旧させるか」を示し、両者を組み合わせて復旧計画を策定します。
FAQ
Q: 目標復旧時間(RTO)と復旧完了時間は同じですか?
A: いいえ。RTOは許容される停止時間であり、復旧完了時間は実際に復旧が完了するまでの時間です。RTOは目標値です。
A: いいえ。RTOは許容される停止時間であり、復旧完了時間は実際に復旧が完了するまでの時間です。RTOは目標値です。
Q: 縮退運用時間は目標復旧時間に含まれますか?
A: いいえ。縮退運用時間は限定的な業務継続時間であり、RTOとは異なります。
A: いいえ。縮退運用時間は限定的な業務継続時間であり、RTOとは異なります。
関連キーワード: BCP, 目標復旧時間, RTO, 事業継続計画, 災害対策, 業務停止許容時間