システムアーキテクト試験 2016年 午前211


エラー埋込み法では、検出したエラー数を測定することによって、その時点での埋込みエラー数を除いた潜在エラー数工を推定することができる。 Tを求める次の計算式の変数A, B, Cに対応する項目の適切な組合せはどれか。
総エラー数=A×BC\text{総エラー数} = A \times \frac{B}{C} T=総エラー数ABCT = \text{総エラー数} - A - (B - C)
選択肢画像
(正解)

解説

エラー埋込み法の潜在エラー数推定式の変数対応【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:変数Aは埋込みエラー数、Bは検出した総エラー数、Cは検出した埋込みエラー数である。
  • 根拠:式の意味から、総エラー数を埋込みエラー数と検出率の比で推定し、潜在エラー数を計算するため。
  • 差がつくポイント:埋込みエラー数と検出した総エラー数、検出した埋込みエラー数の役割を正確に理解することが重要。

正解の理由

正解はです。
エラー埋込み法では、埋込みエラー数(A)を基に、検出した総エラー数(B)と検出した埋込みエラー数(C)の比率から総エラー数を推定します。
式の意味は「総エラー数=埋込みエラー数×(検出した総エラー数/検出した埋込みエラー数)」であり、これにより検出率の違いを補正しています。
その後、潜在エラー数Tは総エラー数から既知の埋込みエラー数と検出済みの埋込みエラー数を差し引いて求めます。

よくある誤解

埋込みエラー数と検出した埋込みエラー数を混同しやすい点に注意が必要です。
また、検出した総エラー数と検出した埋込みエラー数の比率の意味を誤解すると誤答につながります。

解法ステップ

  1. 埋込みエラー数(A)とは、テスト時に意図的に埋め込んだエラーの総数を指す。
  2. 検出した総エラー数(B)は、テストで実際に検出された全てのエラー数。
  3. 検出した埋込みエラー数(C)は、埋込みエラーのうち検出された数。
  4. 総エラー数は、埋込みエラー数に検出率(検出した総エラー数/検出した埋込みエラー数)を掛けて推定。
  5. 潜在エラー数Tは、推定した総エラー数から既知の埋込みエラー数と検出済みの埋込みエラー数を差し引いて算出。

選択肢別の誤答解説

  • ア:埋込みエラー数と検出した埋込みエラー数、検出した総エラー数の位置が逆で、検出率の計算が成立しない。
  • :正解。変数の意味と式の整合性が取れている。
  • ウ:検出した埋込みエラー数と埋込みエラー数の位置が入れ替わり、検出率の計算が誤る。
  • エ:検出した埋込みエラー数と埋込みエラー数の位置が逆で、推定式の意味が合わない。

補足コラム

エラー埋込み法はソフトウェアテストの品質評価手法の一つで、テストの網羅性や検出能力を客観的に評価できます。
埋込みエラー数を意図的に設定し、その検出率から未知の潜在エラー数を推定するため、テストの信頼性向上に役立ちます。

FAQ

Q: 埋込みエラー数と検出した埋込みエラー数はどう違いますか?
A: 埋込みエラー数はテスト前に意図的に埋め込んだエラーの総数、検出した埋込みエラー数はそのうちテストで見つかった数です。
Q: なぜ検出した総エラー数と検出した埋込みエラー数の比率を使うのですか?
A: 埋込みエラーの検出率を基準に、実際の検出数から未知のエラー数を推定するためです。

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