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システムアーキテクト試験 2016年 午前2 問12
全国に分散しているシステムの保守に関する記述のうち、適切なものはどれか。
エ:予防保守を実施することによって、MTTRは短くなる。
イ:故障発生時に行う是正保守によって、MTBFは長くなる。
ウ:保守センタを1か所集中から分散配置に変えて駆付け時間を短縮することによって、MTTRは短くなる。(正解)
ア:故障発生時に遠隔保守を実施することによって駆付け時間が不要になり、MTBFは長くなる。
解説
全国に分散しているシステムの保守に関する記述のうち、適切なものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:保守センタを分散配置にすることで駆付け時間が短縮され、MTTRは短くなる。
- 根拠:MTTR(平均修復時間)は故障から復旧までの時間であり、駆付け時間の短縮が直接影響するため。
- 差がつくポイント:MTBF(平均故障間隔)とMTTRの違いを理解し、遠隔保守と物理的駆付けの効果を正しく区別すること。
正解の理由
選択肢ウは「保守センタを1か所集中から分散配置に変えて駆付け時間を短縮することによって、MTTRは短くなる」と述べています。MTTRはMean Time To Repairの略で、故障発生から修理完了までの平均時間を指します。保守センタを分散配置にすることで、現場への駆付け時間が短縮され、結果としてMTTRが短縮されるため正解です。
よくある誤解
MTBFとMTTRを混同し、駆付け時間の短縮がMTBFに影響すると誤解しがちです。MTBFは故障間隔の平均であり、修理時間とは直接関係ありません。
解法ステップ
- MTBFとMTTRの定義を確認する。
- 駆付け時間がどちらに影響するかを考える。
- 遠隔保守がMTBFやMTTRに与える影響を検討する。
- 各選択肢の記述内容と用語の意味を照らし合わせる。
- MTTR短縮に直結する選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 遠隔保守は駆付け時間を減らすが、MTBF(故障間隔)を延ばす効果はないため誤り。
- イ: 是正保守は故障後の修理であり、MTBFを長くすることはできない。
- ウ: 保守センタの分散配置で駆付け時間が短縮され、MTTRが短くなるため正解。
- エ: 予防保守は故障発生を減らしMTBFを延ばすが、MTTRを短縮するものではない。
補足コラム
MTBF(Mean Time Between Failures)はシステムの信頼性指標で、故障と故障の間の平均時間を示します。一方、MTTR(Mean Time To Repair)は故障から修理完了までの平均時間で、保守体制の効率を示します。遠隔保守は駆付け時間をゼロに近づけることができるためMTTR短縮に寄与しますが、故障発生頻度には影響しません。
FAQ
Q: MTBFとMTTRはどちらがシステムの信頼性を示しますか?
A: MTBFが信頼性の指標で、故障間隔の平均時間を示します。MTTRは修理時間の指標です。
A: MTBFが信頼性の指標で、故障間隔の平均時間を示します。MTTRは修理時間の指標です。
Q: 遠隔保守はMTTRにどのような影響を与えますか?
A: 駆付け時間を削減できるため、MTTRを短縮する効果があります。
A: 駆付け時間を削減できるため、MTTRを短縮する効果があります。
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