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システムアーキテクト試験 2016年 午前2 問17
エンタープライズアーキテクチャ(EA)における、ビジネスアーキテクチャの成果物である機能情報関連図(DFD)を説明したものはどれか。
ウ:最適化計画に基づき決定された業務対象領域の全情報(伝票、帳票、文書など)を整理し、各情報間の関連及び構造を明確化したものである。
イ:業務を構成する各種機能を、階層化した3行3列の格子様式に分類して整理し、業務・システムの対象範囲を明確化したものである。
ア:業務・システムの処理過程において、情報システム間でやり取りされる情報の種類及び方向を図式化したものである。
エ:対象の業務機能に対して、情報の発生源と到達点、処理、保管、それらの間を流れる情報を、統一記述規則に基づいて表現したものである。(正解)
解説
エンタープライズアーキテクチャ(EA)におけるビジネスアーキテクチャの成果物である機能情報関連図(DFD)【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:機能情報関連図(DFD)は業務機能の情報の流れや処理を統一記述規則で表現した図である。
- 根拠:DFDは情報の発生源、処理、保管、流れを明確に示し、業務機能の情報構造を可視化するためのツールである。
- 差がつくポイント:単なる情報の種類や分類ではなく、情報の流れや処理過程を統一的に表現する点を理解することが重要である。
正解の理由
選択肢エは、DFDの定義に沿って「情報の発生源と到達点、処理、保管、それらの間を流れる情報を統一記述規則に基づいて表現」していると説明しています。DFDはデータフロー図とも呼ばれ、業務機能における情報の流れを視覚的に表現し、業務分析やシステム設計の基盤となるため、この説明が最も正確です。
よくある誤解
DFDは単に情報の種類や分類を示す図ではなく、情報の流れや処理過程を示す図である点を混同しやすいです。情報の構造図や分類図と混同しないよう注意が必要です。
解法ステップ
- 問題文の「機能情報関連図(DFD)」の意味を確認する。
- DFDの基本的な役割は「情報の流れや処理を表現する図」であることを思い出す。
- 各選択肢の説明がDFDの定義に合致しているかを比較する。
- 情報の種類や分類に偏った説明はDFDの説明として不適切と判断する。
- 情報の発生源、処理、保管、流れを統一記述規則で表現している選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 情報システム間の情報の種類や方向を示すのはデータフローの一部だが、DFDの全体像を表していない。
- イ: 業務機能を格子様式に分類するのは機能分類表などであり、DFDの説明ではない。
- ウ: 業務対象領域の情報構造を整理するのは情報モデルやER図に近く、DFDとは異なる。
- エ: 情報の発生源、処理、保管、流れを統一記述規則で表現し、DFDの定義に合致している。
補足コラム
DFD(Data Flow Diagram)は、業務分析やシステム設計で広く用いられる図で、業務プロセスにおける情報の流れを視覚的に表現します。プロセス、データストア、外部エンティティ、データフローの4つの基本要素で構成され、業務の理解やシステム要件定義に役立ちます。
FAQ
Q: DFDとER図の違いは何ですか?
A: DFDは情報の流れや処理過程を表現し、ER図はデータの構造や関係性を示します。目的が異なるため使い分けが必要です。
A: DFDは情報の流れや処理過程を表現し、ER図はデータの構造や関係性を示します。目的が異なるため使い分けが必要です。
Q: DFDの統一記述規則とは何ですか?
A: DFDの記号や表現方法を標準化したルールで、誰が見ても同じ意味で理解できるようにするためのものです。
A: DFDの記号や表現方法を標準化したルールで、誰が見ても同じ意味で理解できるようにするためのものです。
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