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システムアーキテクト試験 2017年 午前2 問01
アジャイル開発プロセスにおいて、Bill Wakeが提案した“INVEST”と呼ばれる六つの観点を用いて行うことはどれか。
ア:効率よくアクティビティ図を作成する。
エ:質の高いユーザストーリとなっているかどうかを評価する。(正解)
イ:コード化できるレベルまで詳細化されたデータフロー図を作成する。
ウ:再利用しやすいソフトウェアパターンとなっているかどうかを評価する。
解説
アジャイル開発におけるBill Wakeの“INVEST”の観点【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:Bill Wakeの“INVEST”はユーザストーリの質を評価するための6つの基準です。
- 根拠:“INVEST”はIndependent(独立性)、Negotiable(交渉可能)、Valuable(価値がある)、Estimable(見積もれる)、Small(小さい)、Testable(テスト可能)を指します。
- 差がつくポイント:ユーザストーリの良し悪しを判断し、アジャイル開発の効率と品質を高めるために使われる点が重要です。
正解の理由
Bill Wakeが提唱した“INVEST”は、ユーザストーリの品質を評価するためのフレームワークです。ユーザストーリはアジャイル開発で要求を表現する単位であり、これが質の高いものであるかどうかを判断するために“INVEST”の6つの観点が用いられます。したがって、「質の高いユーザストーリとなっているかどうかを評価する」ことが正解です。
よくある誤解
“INVEST”は設計図やパターンの作成基準ではなく、ユーザストーリの評価基準です。アクティビティ図やデータフロー図の作成とは直接関係ありません。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「Bill Wake」「INVEST」「六つの観点」を確認する。
- “INVEST”が何のための基準かを思い出す(ユーザストーリの評価基準)。
- 選択肢の内容と“INVEST”の目的を照らし合わせる。
- ユーザストーリの質を評価する選択肢を選ぶ。
- 他の選択肢が設計図やパターン評価であることを確認し除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア: アクティビティ図の作成は“INVEST”の対象外であり、ユーザストーリ評価とは無関係です。
- イ: データフロー図の詳細化も“INVEST”の範囲外で、設計工程の話です。
- ウ: ソフトウェアパターンの再利用性評価は“INVEST”の観点ではありません。
- エ: ユーザストーリの質を評価するための基準である“INVEST”の説明に合致します。
補足コラム
“INVEST”はアジャイル開発の中でも特にスクラムやXPで重視されるユーザストーリの品質基準です。これにより、ストーリが独立していて交渉可能、価値があり見積もりやすく、小さくテスト可能であることを保証し、開発の柔軟性と効率を高めます。
FAQ
Q: “INVEST”の6つの観点は具体的に何ですか?
A: Independent(独立性)、Negotiable(交渉可能)、Valuable(価値がある)、Estimable(見積もれる)、Small(小さい)、Testable(テスト可能)です。
A: Independent(独立性)、Negotiable(交渉可能)、Valuable(価値がある)、Estimable(見積もれる)、Small(小さい)、Testable(テスト可能)です。
Q: “INVEST”はどのフェーズで使われますか?
A: 主に要件定義やバックログ作成時にユーザストーリの品質を評価するために使われます。
A: 主に要件定義やバックログ作成時にユーザストーリの品質を評価するために使われます。
関連キーワード: アジャイル開発, ユーザストーリ, INVEST原則, Bill Wake, スクラム, XP, ソフトウェア品質評価