システムアーキテクト試験 2017年 午前202


機能要件と非機能要件のうちの、機能要件を満たすために行う設計はどれか。
業務システムを開発するための開発環境を設計する。
業務を構成する要素間のデータの流れを明確にする。(正解)
業務の重要度を分析して障害発生時の復旧時間を明確にする。
部門業務の効率性と業務間の関連性を考慮して最適なサーバ配置を設計する。

解説

機能要件と非機能要件のうちの、機能要件を満たすために行う設計はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:機能要件を満たす設計は「業務を構成する要素間のデータの流れを明確にする」ことである。
  • 根拠:機能要件はシステムが「何をするか」を示し、データの流れ設計はその具体的な動作を表現する。
  • 差がつくポイント:非機能要件は性能や信頼性などの品質面に関わるため、設計内容の目的を正確に理解することが重要。

正解の理由

選択肢ウは「業務を構成する要素間のデータの流れを明確にする」設計であり、これは機能要件を満たすための基本的な設計作業です。機能要件はシステムが提供すべき機能や動作を示し、データの流れを設計することで業務処理の具体的な手順や情報のやり取りを定義します。これにより、システムが期待通りの機能を実現できるようになります。

よくある誤解

非機能要件の設計(性能や信頼性の確保)と機能要件の設計を混同しやすいですが、機能要件は「何をするか」、非機能要件は「どのようにするか」を示します。

解法ステップ

  1. 機能要件と非機能要件の定義を確認する。
  2. 機能要件は「システムが提供すべき機能や動作」であることを理解する。
  3. 各選択肢が機能要件に該当するか、非機能要件に該当するかを判断する。
  4. データの流れを明確にする設計は機能要件に直結するため、これを選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 開発環境の設計は開発効率や環境整備の話であり、非機能要件に近い。
  • イ: 障害発生時の復旧時間の設定は信頼性や可用性に関する非機能要件の設計。
  • ウ: 業務要素間のデータの流れを明確にする設計は機能要件を満たすための基本設計で正解。
  • エ: サーバ配置の最適化は性能や効率性の向上を目的とし、非機能要件の設計に該当する。

補足コラム

機能要件設計では、データフロー図(DFD)やユースケース図を用いて業務の流れやシステムの動作を視覚化します。一方、非機能要件設計では、システムの性能要件やセキュリティ要件を満たすためのインフラ設計や運用設計が中心となります。

FAQ

Q: 機能要件と非機能要件の違いは何ですか?
A: 機能要件は「システムが何をするか」、非機能要件は「どのようにそれを実現するか(性能、信頼性など)」を示します。
Q: データの流れを設計する目的は何ですか?
A: 業務処理の手順や情報のやり取りを明確にし、システムが正しく機能するための基盤を作ることです。

関連キーワード: 機能要件設計, 非機能要件, データフロー設計, システム設計, 要件定義
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