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システムアーキテクト試験 2018年 午前2 問13
スクラムを適用したアジャイル開発において、スクラムチームで何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかを議論し、継続的なプロセス改善を促進するアクティビティはどれか。
ア:スプリントプランニング
イ:スプリントレトロスペクティブ(正解)
ウ:スプリントレビュー
エ:デイリースクラム
解説
スクラムを適用したアジャイル開発において、スクラムチームで何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかを議論し、継続的なプロセス改善を促進するアクティビティはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:継続的なプロセス改善を促進するのは「スプリントレトロスペクティブ」である。
- 根拠:スプリントレトロスペクティブは、チームがスプリントの振り返りを行い、成功点や課題を議論して改善策を決定する場だからである。
- 差がつくポイント:スプリントレビューは成果物の検証、スプリントプランニングは計画立案、デイリースクラムは進捗共有であり、改善議論の場はレトロスペクティブに限定される点を理解すること。
正解の理由
スプリントレトロスペクティブは、スクラムのスプリント終了後に行われるミーティングで、チームメンバー全員が集まり「何がうまくいったか」「何がうまくいかなかったか」を振り返ります。この議論を通じて、次のスプリントでのプロセス改善やチームの働き方の向上を目指すため、継続的な改善活動の中心的な役割を担います。したがって、問題文の「継続的なプロセス改善を促進するアクティビティ」として最も適切なのはイ: スプリントレトロスペクティブです。
よくある誤解
スプリントレビューと混同しやすいですが、レビューは成果物の検証に重点があり、プロセス改善の議論は主目的ではありません。デイリースクラムは日々の進捗共有が目的で、改善議論の場ではありません。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかを議論」「継続的なプロセス改善」を確認する。
- スクラムの各イベントの目的を整理する。
- スプリントプランニングは計画立案、スプリントレビューは成果物の検証、デイリースクラムは進捗共有であることを思い出す。
- 継続的な改善を目的とするのはスプリントレトロスペクティブであると判断する。
- 選択肢の中からイを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: スプリントプランニング
スプリントの開始時に次のスプリントで行う作業を計画する会議であり、振り返りや改善議論は行わない。 - イ: スプリントレトロスペクティブ
正解。スプリントの振り返りを行い、プロセス改善を促進する場である。 - ウ: スプリントレビュー
スプリントの成果物をステークホルダーに見せてフィードバックを得る会議で、プロセス改善の議論は主目的ではない。 - エ: デイリースクラム
毎日の短いミーティングで進捗共有や障害の報告を行うが、詳細な改善議論は行わない。
補足コラム
スクラムはアジャイル開発の代表的なフレームワークで、透明性・検査・適応の3つの柱を持ちます。スプリントレトロスペクティブは「適応」のための重要なイベントであり、チームの自己改善を促進します。これにより、チームは継続的に成長し、より良い成果を出せるようになります。
FAQ
Q: スプリントレビューとスプリントレトロスペクティブの違いは何ですか?
A: スプリントレビューは成果物の検証とフィードバック取得が目的で、レトロスペクティブはプロセスやチームの働き方の振り返りと改善が目的です。
A: スプリントレビューは成果物の検証とフィードバック取得が目的で、レトロスペクティブはプロセスやチームの働き方の振り返りと改善が目的です。
Q: デイリースクラムで改善点を話し合うことはできますか?
A: 基本的には進捗共有が目的ですが、障害や問題点の共有は行います。ただし詳細な改善議論はレトロスペクティブで行います。
A: 基本的には進捗共有が目的ですが、障害や問題点の共有は行います。ただし詳細な改善議論はレトロスペクティブで行います。
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