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システムアーキテクト試験 2019年 午前2 問08
プログラム実行中の特定の時点で成立すべき変数間の関係や条件を記述した論理式を埋め込んで、そのプログラムの正当性を検証する手法はどれか。
イ:コード追跡
ウ:スナップショットダンプ
エ:テストカバレッジ分析
ア:アサーションチェック(正解)
解説
プログラム実行中の特定の時点で成立すべき変数間の関係や条件を記述した論理式を埋め込んで、そのプログラムの正当性を検証する手法はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:プログラムの特定時点で条件を検証する手法はアサーションチェックです。
- 根拠:アサーションは論理式をコード内に埋め込み、実行時に条件が成立するかを自動的に検証します。
- 差がつくポイント:テストカバレッジ分析やスナップショットダンプは実行後の解析手法であり、コード追跡は動作の追跡であって条件検証とは異なります。
正解の理由
アサーションチェックは、プログラムの実行中に「この時点で変数はこうあるべき」という条件(論理式)をコードに埋め込み、実行時にその条件が満たされているかを検証します。条件が成立しなければエラーを発生させ、バグの早期発見に役立ちます。これによりプログラムの正当性を動的に保証できるため、問題文の説明に最も合致します。
よくある誤解
アサーションは単なるデバッグ用の出力ではなく、条件の成立を強制的に検証する仕組みです。テストカバレッジ分析は実行されたコードの範囲を測るもので、条件検証とは目的が異なります。
解法ステップ
- 問題文の「特定の時点で成立すべき条件を記述」と「正当性を検証する手法」に注目する。
- 各選択肢の意味を整理する。
- アサーションチェックは「論理式を埋め込み実行時に検証」する手法であることを確認。
- 他の選択肢は条件検証ではなく、動作追跡や解析手法であるため除外。
- よって正解はアサーションチェック(ア)と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: アサーションチェックは正解。実行時に条件を検証し、正当性を保証する。
- イ: コード追跡はプログラムの動作を追跡する手法で、条件の成立を検証するものではない。
- ウ: スナップショットダンプは実行時のメモリ状態を保存するもので、条件検証とは異なる。
- エ: テストカバレッジ分析はテストで実行されたコードの割合を測る手法で、条件の論理式検証ではない。
補足コラム
アサーションはプログラムの品質向上に欠かせない技術で、特に複雑なロジックのバグ検出に有効です。多くのプログラミング言語で標準機能としてサポートされており、開発段階での早期エラー検出に役立ちます。なお、本番環境ではパフォーマンスの観点からアサーションを無効化することもあります。
FAQ
Q: アサーションと例外処理はどう違いますか?
A: アサーションは「絶対に成立すべき条件」を検証し、失敗時はプログラムを停止させることが多いです。例外処理は予期されるエラーを捕捉し、適切に処理するための仕組みです。
A: アサーションは「絶対に成立すべき条件」を検証し、失敗時はプログラムを停止させることが多いです。例外処理は予期されるエラーを捕捉し、適切に処理するための仕組みです。
Q: テストカバレッジ分析はなぜ条件検証に使えないのですか?
A: テストカバレッジ分析は「どのコードが実行されたか」を測定するだけで、実行時の変数の状態や条件の成立を直接検証する機能はありません。
A: テストカバレッジ分析は「どのコードが実行されたか」を測定するだけで、実行時の変数の状態や条件の成立を直接検証する機能はありません。
関連キーワード: アサーション, プログラム正当性検証, デバッグ, 実行時検証, 論理式, バグ検出