システムアーキテクト試験 2019年 午前210


ソフトウェアライフサイクルプロセスに基づいて実施するシステム開発において、次の実施条件に従って行うテストはどれか。
〔実施条件〕 ①テストの対象  ・構成部品(ユニット、コンポーネント)を結合したソフトウェア品目 ②テスト結果の評価時に考慮する基準  ・ソフトウェア品目への要求事項に対するテスト網羅性  ・システム結合及びテストの実現可能性
システム結合テスト
システム適格性確認テスト
ソフトウェア結合テスト
ソフトウェア適格性確認テスト(正解)

解説

ソフトウェアライフサイクルプロセスに基づくテストの種類【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:構成部品を結合したソフトウェア品目を対象に、要求事項の網羅性と結合の実現可能性を評価するテストは「ソフトウェア適格性確認テスト」です。
  • 根拠:ソフトウェア適格性確認テストは、結合済みのソフトウェア品目が仕様通りに動作するかを検証し、要求事項の達成度を評価します。
  • 差がつくポイント:システム全体ではなくソフトウェア品目単位での結合テストである点と、テスト網羅性や結合の実現可能性を重視する点を正確に理解することが重要です。

正解の理由

選択肢の中で、対象が「構成部品を結合したソフトウェア品目」であり、評価基準に「要求事項に対するテスト網羅性」と「結合及びテストの実現可能性」が含まれているのは「ソフトウェア適格性確認テスト」だけです。
このテストは、ユニットやコンポーネントを結合したソフトウェア品目単位で、仕様通りに機能するかを確認し、品質を保証するために実施されます。
システム結合テストやシステム適格性確認テストは、より大きなシステム単位でのテストであり、対象や評価基準が異なります。

よくある誤解

「結合テスト」と聞くとシステム全体の結合をイメージしがちですが、ソフトウェア適格性確認テストはソフトウェア品目単位の結合テストである点を混同しやすいです。

解法ステップ

  1. テスト対象を確認し、「構成部品を結合したソフトウェア品目」であることを把握する。
  2. 評価基準に「要求事項に対するテスト網羅性」と「結合及びテストの実現可能性」があることを確認する。
  3. 各テストの定義を思い出し、対象と評価基準に合致するテストを選ぶ。
  4. システム単位のテスト(システム結合テスト、システム適格性確認テスト)ではないことを確認する。
  5. 以上から「ソフトウェア適格性確認テスト」を正解と判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: システム結合テスト
    システム全体の構成要素を結合してテストするため、対象がソフトウェア品目単位ではなく範囲が広い。
  • イ: システム適格性確認テスト
    システム全体が要求仕様を満たしているかを確認するテストであり、ソフトウェア品目単位の結合テストではない。
  • ウ: ソフトウェア結合テスト
    ソフトウェアの複数ユニットを結合して動作確認するテストだが、要求事項の網羅性や結合の実現可能性を評価基準に含む「適格性確認」ほど詳細な評価を行わない。
  • エ: ソフトウェア適格性確認テスト
    構成部品を結合したソフトウェア品目を対象に、要求事項の網羅性と結合の実現可能性を評価するテストであり、問題文の条件に最も合致する。

補足コラム

ソフトウェアライフサイクルにおけるテストは、単体テスト、結合テスト、システムテスト、受入テストなど段階的に実施されます。
「ソフトウェア適格性確認テスト」は結合テストの一種で、単に結合の動作確認だけでなく、仕様に対する網羅性や品質を厳密に評価する点が特徴です。
この段階で不具合を早期に発見し修正することで、後工程のコスト削減につながります。

FAQ

Q: ソフトウェア適格性確認テストとソフトウェア結合テストの違いは何ですか?
A: ソフトウェア結合テストは結合動作の確認が主目的ですが、適格性確認テストは要求仕様の網羅性や結合の実現可能性を評価し、品質保証に重点を置きます。
Q: システム結合テストとソフトウェア適格性確認テストはどのように使い分けますか?
A: システム結合テストはシステム全体の構成要素間の連携を検証するのに対し、ソフトウェア適格性確認テストはソフトウェア品目単位での結合と仕様適合性を検証します。

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