システムアーキテクト試験 2019年 午前214


UMLの図のうち、業務要件定義において、業務フローを記述する際に使用する、処理の分岐や並行処理、処理の同期などを表現できる図はどれか。
アクティビティ図(正解)
クラス図
状態マシン図
ユースケース図

解説

UMLの図のうち、業務要件定義において、業務フローを記述する際に使用する、処理の分岐や並行処理、処理の同期などを表現できる図はどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:業務フローの分岐や並行処理、同期を表現できるのはアクティビティ図です。
  • 根拠:アクティビティ図はUMLの中で処理の流れや制御構造を視覚的に示すために設計されており、業務プロセスの詳細な動きを表現可能です。
  • 差がつくポイント:状態遷移やクラス構造ではなく、業務の流れや分岐・並行処理に着目して図を選ぶことが重要です。

正解の理由

アクティビティ図は、業務フローの流れを表現するために最適なUML図です。処理の開始から終了までの一連の活動を矢印でつなぎ、条件分岐(分岐ノード)、並行処理(フォーク・ジョイン)、同期などの制御構造を明確に示せます。これにより、業務要件定義の段階で複雑な処理の流れを正確に把握しやすくなります。

よくある誤解

クラス図やユースケース図は業務の構造や役割を示すものであり、業務フローの詳細な処理の流れや分岐を表現するものではありません。

解法ステップ

  1. 問題文の「業務フロー」「処理の分岐」「並行処理」「処理の同期」に注目する。
  2. UML図の特徴を思い出し、どの図が処理の流れを表現できるかを考える。
  3. クラス図は構造、状態マシン図は状態遷移、ユースケース図は役割や機能の概要を示すことを確認。
  4. アクティビティ図が処理の流れや分岐、並行処理を表現できることから正解を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: アクティビティ図 正解。業務フローの分岐や並行処理を表現可能。
  • イ: クラス図。システムの静的構造を示し、業務フローの動的な流れは表現できない。
  • ウ: 状態マシン図。オブジェクトの状態遷移を表すが、業務全体の処理フローや並行処理の表現には不向き。
  • エ: ユースケース図。システムの機能や利用者との関係を示すが、処理の詳細な流れは表現しない。

補足コラム

アクティビティ図はBPMN(ビジネスプロセスモデリング表記)と似た役割を持ち、業務プロセスの可視化に適しています。分岐は「条件付きフロー」、並行処理は「フォーク」と「ジョイン」で表現し、複雑な業務の流れを整理する際に非常に有効です。

FAQ

Q: 状態マシン図とアクティビティ図の違いは何ですか?
A: 状態マシン図はオブジェクトの状態変化を示し、アクティビティ図は処理の流れや業務フローを示します。用途が異なるため混同しないことが重要です。
Q: ユースケース図は業務フローに使えますか?
A: ユースケース図は業務の機能や役割を示すもので、詳細な処理の流れや分岐を表現するのには適していません。

関連キーワード: UML, アクティビティ図, 業務フロー, 分岐処理, 並行処理, 業務要件定義
← 前の問題へ次の問題へ →

©︎2025 情報処理技術者試験対策アプリ