システムアーキテクト試験 2021年 午前204


イベント駆動型のアプリケーションプログラムにおけるイベント処理のタイミングを設計するのに有用なものはどれか。
DFD
E-R図
シーケンス図(正解)
状態遷移図

解説

イベント駆動型アプリケーションのイベント処理タイミング設計【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:イベント処理のタイミング設計にはシーケンス図が最も有用です。
  • 根拠:シーケンス図はオブジェクト間のメッセージのやり取りを時間軸に沿って表現し、処理の順序やタイミングを明確に示せます。
  • 差がつくポイント:状態遷移図は状態変化を表すが、処理の時系列やメッセージの流れを詳細に示せない点でシーケンス図と異なります。

正解の理由

シーケンス図はUMLの一種で、オブジェクト間の相互作用を時間軸に沿って表現します。イベント駆動型アプリケーションでは、イベント発生から処理完了までのメッセージの流れやタイミングが重要です。シーケンス図はこれを視覚的に示し、設計者がイベント処理の順序やタイミングを把握しやすくします。
一方、DFDはデータの流れ、E-R図はデータ構造、状態遷移図は状態変化を表すため、イベント処理のタイミング設計には適していません。

よくある誤解

状態遷移図はイベントにより状態が変わる様子を示すため、タイミング設計に使えると誤解されがちですが、処理の時系列やメッセージの流れは示せません。

解法ステップ

  1. 問題文の「イベント処理のタイミング設計」に注目する。
  2. 各選択肢の図の特徴を整理する。
  3. シーケンス図は時間軸に沿ったメッセージの流れを示すことを確認。
  4. 他の図はタイミングよりもデータ構造や状態変化を表すことを理解。
  5. イベント処理のタイミング設計に最適なシーケンス図を選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: DFD
    データの流れを示す図であり、処理のタイミングや順序は表現できません。
  • イ: E-R図
    データベースの構造を表す図で、イベント処理の流れやタイミングとは無関係です。
  • ウ: シーケンス図
    オブジェクト間のメッセージのやり取りを時間軸に沿って示し、イベント処理のタイミング設計に最適です。
  • エ: 状態遷移図
    状態の変化を示す図で、タイミングや処理の順序を詳細に表現できません。

補足コラム

シーケンス図はUMLの中でも特に動的な振る舞いを表現するのに適しており、イベント駆動型プログラムの設計やデバッグに役立ちます。状態遷移図は状態管理に強みがあり、状態遷移の条件やイベントは示せますが、処理の細かいタイミングまでは表現できません。DFDやE-R図は主に静的な構造やデータの流れを示すため、動的なタイミング設計には不向きです。

FAQ

Q: 状態遷移図とシーケンス図の違いは何ですか?
A: 状態遷移図はシステムやオブジェクトの状態変化を示し、シーケンス図はオブジェクト間のメッセージ交換の順序とタイミングを示します。
Q: イベント駆動型プログラムでDFDは使えますか?
A: DFDはデータの流れを示すため、イベント処理のタイミング設計には適していませんが、データの流れ把握には有用です。

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