システムアーキテクト試験 2021年 午前205


マイクロサービスアーキテクチャを利用してシステムを構築する利点はどれか。
各サービスが使用する、プログラム言語、ライブラリ及びミドルウェアを統一しやすい。
各サービスが保有するデータの整合性を確保しやすい。
各サービスの変更がしやすい。(正解)
各サービスを呼び出す回数が減るので、オーバヘッドを削減できる

解説

マイクロサービスアーキテクチャを利用してシステムを構築する利点はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:マイクロサービスは各サービスの独立性が高く、変更や拡張が容易であることが最大の利点です。
  • 根拠:サービスごとに独立して開発・デプロイできるため、影響範囲を限定して改修が可能です。
  • 差がつくポイント:単一の大規模モノリシックシステムと異なり、部分的な変更が全体に波及しにくい点を理解しましょう。

正解の理由

正解はウ: 各サービスの変更がしやすい。です。
マイクロサービスアーキテクチャは、システムを小さな独立したサービス群に分割し、それぞれが独自に開発・運用されます。これにより、あるサービスの変更が他のサービスに影響を与えにくく、迅速かつ安全に改修や機能追加が可能です。

よくある誤解

マイクロサービスは必ずしもプログラム言語やミドルウェアを統一するわけではありません。むしろ多様な技術選択が可能です。
また、データ整合性の確保は分散トランザクションの課題があり、むしろ難しくなることもあります。

解法ステップ

  1. マイクロサービスの特徴を理解する(独立性、分散性)。
  2. 各選択肢がマイクロサービスの特徴に合致するか検討する。
  3. 「変更がしやすい」点がマイクロサービスの最大の利点であることを確認する。
  4. 他の選択肢の誤りや不適切な点を明確にする。
  5. 正解を選択し、理由を整理する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 各サービスが使用するプログラム言語やミドルウェアは統一されないことが多く、多様性が特徴です。
  • イ: 分散システムのため、データの整合性確保はむしろ難しく、トランザクション管理が複雑になります。
  • ウ: 各サービスが独立しているため、変更やデプロイが容易であり、これが最大の利点です。
  • エ: サービス間通信が増えるため、呼び出し回数はむしろ増加し、オーバーヘッドが増えることもあります。

補足コラム

マイクロサービスアーキテクチャは、DevOpsや継続的デリバリーと相性が良く、スケーラビリティや障害耐性の向上にも寄与します。一方で、サービス間通信の複雑化や運用管理の負荷増加などの課題もあります。

FAQ

Q: マイクロサービスはすべてのシステムに適しているのですか?
A: いいえ。小規模や単純なシステムではオーバーヘッドが大きく、モノリシックの方が適している場合もあります。
Q: マイクロサービスでデータ整合性はどう確保しますか?
A: 分散トランザクションを避け、最終的整合性を採用する設計が一般的です。

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