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システムアーキテクト試験 2021年 午前2 問14
要件定義において、システムが提供する機能単位と利用者又は外部システムとの間の相互作用や、システム内部と外部との境界を明示するために使用される図はどれか。
ア:アクティビティ図
イ:オブジェクト図
ウ:クラス図
エ:ユースケース図(正解)
解説
要件定義におけるシステムの境界を示す図とは【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:システムの機能単位と外部との相互作用や境界を明示するのはユースケース図です。
- 根拠:ユースケース図は利用者や外部システムとのやり取りを視覚的に表現し、要件定義でのコミュニケーションを円滑にします。
- 差がつくポイント:アクティビティ図やクラス図は内部処理や構造を示すため、外部との境界を示す用途には適しません。
正解の理由
ユースケース図はシステムの機能(ユースケース)とそれを利用するアクター(利用者や外部システム)との関係を示します。これにより、システムの外部境界が明確になり、どの機能が誰に提供されるかが一目で分かります。要件定義段階でシステムの範囲や利用者とのインタラクションを整理するために最適な図です。
よくある誤解
アクティビティ図は処理の流れを示すため、システムの外部との境界を示す図ではありません。クラス図やオブジェクト図はシステム内部の構造を表すため、要件定義の外部境界説明には不向きです。
解法ステップ
- 問題文の「システムが提供する機能単位」と「利用者又は外部システムとの相互作用」に注目する。
- システム内部と外部の「境界を明示する」図を考える。
- ユースケース図はアクターとユースケースの関係を示し、外部との境界を表現することを思い出す。
- 他の図(アクティビティ図、オブジェクト図、クラス図)は内部の処理や構造を示すため除外する。
- よって正解はユースケース図(エ)と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: アクティビティ図
処理の流れや業務フローを表す図であり、システムの外部境界を示すものではありません。 - イ: オブジェクト図
システム内のオブジェクト間の関係を示す図で、要件定義の外部との境界説明には適しません。 - ウ: クラス図
システムの静的構造を示す図で、内部のクラスや属性を表現し、外部との相互作用は示しません。 - エ: ユースケース図
システムの機能と外部アクターとの関係を示し、境界を明確にするため正解です。
補足コラム
ユースケース図はUML(統一モデリング言語)の一種で、要件定義やシステム設計の初期段階でよく使われます。アクターは人間だけでなく、他のシステムやハードウェアも含まれ、システムの外部要素を表現します。これにより、システムの範囲や利用者の役割を明確にできます。
FAQ
Q: ユースケース図とアクティビティ図の違いは何ですか?
A: ユースケース図はシステムの機能と外部アクターの関係を示し、アクティビティ図は処理の流れや業務プロセスを詳細に表現します。
A: ユースケース図はシステムの機能と外部アクターの関係を示し、アクティビティ図は処理の流れや業務プロセスを詳細に表現します。
Q: クラス図は要件定義で使えますか?
A: クラス図は主に設計段階でシステムの構造を表すため、要件定義の外部境界説明には適していません。
A: クラス図は主に設計段階でシステムの構造を表すため、要件定義の外部境界説明には適していません。
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