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システムアーキテクト試験 2022年 午前2 問15
ラボ契約の特徴はどれか。
イ:依頼元は、契約に基づきスキルや人数などの基準を満たすように要員を確保することをベンダ企業に求めるかわりに一定以上の発注を約束する。(正解)
ウ:開発したシステムによって依頼元が将来獲得する売上や利益をベンダ企業にも分配することを条件に、開発時のベンダ企業への発注金額を抑える。
エ:ベンダ企業が契約で定めた最低発注工数を下回って作業を完了した場合には、実稼働工数に基づいて請求することが求められる。
ア:依頼元がベンダ企業側の作業担当者を指名して直接指揮命令を行う契約であり、ベンダ企業はこれを前提に要員を割り当てる。
解説
ラボ契約の特徴はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ラボ契約は依頼元が一定の発注を約束し、ベンダ企業はスキルや人数の基準を満たす要員を確保する契約形態です。
- 根拠:ラボ契約は継続的なリソース提供を前提にし、発注量の安定を依頼元が保証することでベンダ企業の要員確保を容易にします。
- 差がつくポイント:発注の安定保証と要員確保の関係性を理解し、他の契約形態との違いを明確に区別できることが重要です。
正解の理由
ラボ契約は、依頼元がベンダ企業に対して「一定以上の発注を約束」し、その代わりにベンダ企業は「スキルや人数などの基準を満たす要員を確保」することを求める契約です。これにより、ベンダ企業は安定した人員配置が可能となり、依頼元は必要なリソースを継続的に利用できます。選択肢イはこの特徴を正確に表しています。
よくある誤解
ラボ契約は依頼元が直接作業者を指揮する契約ではなく、発注量の保証と要員確保のバランスがポイントです。売上や利益の分配を条件にする契約ではありません。
解法ステップ
- ラボ契約の基本的な定義を確認する。
- 依頼元とベンダ企業の役割分担に注目する。
- 発注の安定性と要員確保の関係を理解する。
- 選択肢の内容がラボ契約の特徴に合致しているか検証する。
- 他の契約形態(請負契約、準委任契約など)と比較して誤りを排除する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 依頼元がベンダ企業の作業担当者を直接指揮するのは準委任契約の特徴であり、ラボ契約ではありません。
- イ: 正解。依頼元が一定の発注を約束し、ベンダ企業は要員確保を行う契約形態を正しく表しています。
- ウ: 開発したシステムの売上や利益を分配する契約はリスク共有型契約であり、ラボ契約の特徴ではありません。
- エ: 最低発注工数を下回った場合に実稼働工数で請求するのは準委任契約や請負契約の一部であり、ラボ契約の特徴とは異なります。
補足コラム
ラボ契約はIT業界でよく使われる契約形態の一つで、特に継続的な開発や保守作業に適しています。依頼元は発注量を保証することでベンダ企業のリソース確保を支援し、ベンダ企業は安定した人員配置で効率的なサービス提供が可能になります。これにより双方のリスクを軽減し、長期的なパートナーシップを築きやすくなります。
FAQ
Q: ラボ契約と請負契約の違いは何ですか?
A: 請負契約は成果物の完成を目的とし、依頼元が作業指示を直接行わないのに対し、ラボ契約は一定の発注保証のもと要員を確保し継続的な作業を行います。
A: 請負契約は成果物の完成を目的とし、依頼元が作業指示を直接行わないのに対し、ラボ契約は一定の発注保証のもと要員を確保し継続的な作業を行います。
Q: ラボ契約で依頼元が作業者を指揮できますか?
A: 基本的に指揮命令権はベンダ企業にあり、依頼元が直接指揮することはありません。指揮命令権が依頼元にある場合は準委任契約に該当します。
A: 基本的に指揮命令権はベンダ企業にあり、依頼元が直接指揮することはありません。指揮命令権が依頼元にある場合は準委任契約に該当します。
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