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システムアーキテクト試験 2022年 午前2 問22
データベースサーバのクラスタリング技術の特徴のうち、シェアードエブリシングはどれか
イ:サーバごとに管理する対象データが決まっているので、1台のサーバに故障が発生すると故障したサーバが管理する対象データを処理できなくなり、システム全体の可用性が低下する。
ウ:データを複数の磁気ディスクに分割配置し、更にサーバと磁気ディスクが1対1に対応しているので、複数サーバを用いた並列処理が可能になる。
エ:負荷を分散し、全てのサーバのリソースを有効活用できることに加えて、データを共有することによって1台のサーバに故障が発生したときでも処理を継続することができる。(正解)
ア:クラスタリング構成にして可用性を高めることによって、故障発生時に担当していた範囲のデータを待機系のサーバに引き継ぐことができる。
解説
データベースサーバのクラスタリング技術の特徴のうち、シェアードエブリシングはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:シェアードエブリシングは全サーバが共通のストレージを共有し、負荷分散と高可用性を実現する方式です。
- 根拠:全サーバが同じデータにアクセスできるため、どのサーバが故障しても処理を継続可能です。
- 差がつくポイント:共有ストレージの存在と、全サーバのリソースを有効活用できる点を理解しているかが重要です。
正解の理由
選択肢エは「負荷を分散し、全てのサーバのリソースを有効活用できることに加えて、データを共有することによって1台のサーバに故障が発生したときでも処理を継続することができる」と述べています。これはシェアードエブリシングの特徴そのものであり、複数のサーバが共通のストレージを共有し、どのサーバも同じデータにアクセス可能なため、障害時にも他のサーバが処理を引き継げる構成です。
よくある誤解
シェアードエブリシングは単に複数サーバで処理を分担するだけでなく、共通のストレージを共有する点が重要です。共有ストレージがない場合はシェアードナッシングと呼ばれ、可用性や負荷分散の仕組みが異なります。
解法ステップ
- クラスタリングの基本構成を理解する(シェアードエブリシング、シェアードナッシングなど)。
- シェアードエブリシングは「全サーバが共通のストレージを共有」する方式であることを確認。
- 選択肢の中で「データ共有」と「負荷分散」「故障時の処理継続」が明記されているものを探す。
- 選択肢エがこれらの条件を満たしているため正解と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア:故障時に処理を引き継ぐ点は正しいが、シェアードエブリシングの特徴である共有ストレージの説明が不足している。
- イ:サーバごとに管理データが決まっているため、故障時に処理不能になるのはシェアードナッシングの特徴であり、シェアードエブリシングとは異なる。
- ウ:データを分割しサーバとディスクが1対1で対応するのはシェアードナッシングの特徴であり、シェアードエブリシングではない。
- エ:全サーバがデータを共有し、負荷分散と高可用性を実現するシェアードエブリシングの正しい説明。
補足コラム
シェアードエブリシング方式は、共有ストレージを複数のサーバが同時にアクセスするため、ストレージの性能やロック管理が重要です。一方、シェアードナッシング方式は各サーバが独立したストレージを持ち、スケーラビリティに優れますが、障害時のデータ移行が複雑になることがあります。
FAQ
Q: シェアードエブリシングとシェアードナッシングの違いは何ですか?
A: シェアードエブリシングは全サーバが共通のストレージを共有し、シェアードナッシングは各サーバが独立したストレージを持つ構成です。
A: シェアードエブリシングは全サーバが共通のストレージを共有し、シェアードナッシングは各サーバが独立したストレージを持つ構成です。
Q: シェアードエブリシング方式のデメリットはありますか?
A: 共有ストレージの性能やロック管理がボトルネックになりやすく、スケールアウトに限界がある点がデメリットです。
A: 共有ストレージの性能やロック管理がボトルネックになりやすく、スケールアウトに限界がある点がデメリットです。
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