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システムアーキテクト試験 2023年 午前2 問09
UML2.0のステートマシン図の記法に適合している図はどれか。

ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
解説
UML2.0のステートマシン図の記法に適合している図はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:複合状態の内部が水平の破線で明確に領域分割されているアが正しい記法です。
- 根拠:UML2.0では複合状態の並列領域は区切り線で分割し、それぞれに初期ノードや終了ノードを持つ必要があります。
- 差がつくポイント:領域の区切り線の有無や初期ノード・終了ノードの配置、遷移ラベルの適切さを正確に理解しているかが鍵です。
正解の理由
選択肢アは、複合状態「状態2」が水平の破線で上下2つの領域に分割されており、それぞれの領域に初期ノード、状態遷移、終了ノードが正しく配置されています。さらに複合状態の外側に最終終了ノードがあり、UML2.0の並列状態の記法に完全に準拠しています。これにより、並列領域の独立性と統合後の終了を明確に表現しています。
よくある誤解
複合状態の並列領域は区切り線で分割しなければならないのに、区切り線がない図を正しいと誤認しやすいです。初期ノードや終了ノードの配置も見落としがちです。
解法ステップ
- 複合状態の内部構造を確認し、領域が区切り線で分割されているかをチェックする。
- 各領域に初期ノード(塗りつぶし丸)が存在し、状態遷移が正しく描かれているかを確認する。
- 各領域に終了ノード(同心円)があり、複合状態の外側に最終終了ノードがあるかを確認する。
- 遷移矢印に適切なトリガラベルが付いているかを確認する。
- これらの条件を満たす選択肢を正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア:正解。複合状態の領域分割、初期ノード、終了ノード、遷移ラベルがすべて正しい。
- イ:複合状態内部に区切り線がなく、並列領域が同一領域に配置されているため誤り。
- ウ:複合状態の上領域に遷移線が直接入り、遷移ラベルの位置が不適切。領域の初期ノードの扱いも不正確。
- エ:イと同様に区切り線がなく、並列領域が分割されていないため誤り。
補足コラム
UML2.0のステートマシン図では、複合状態の並列領域は「領域(region)」と呼ばれ、水平または垂直の破線で区切ります。各領域は独立した状態遷移を持ち、初期ノードと終了ノードを必ず含みます。複合状態全体の終了は外側の最終終了ノードで表現されます。これにより複雑な並列処理を視覚的に明確に表現可能です。
FAQ
Q: 複合状態の領域は必ず区切り線で分割しなければなりませんか?
A: はい。UML2.0では並列領域は破線で区切り、独立した領域として表現します。
A: はい。UML2.0では並列領域は破線で区切り、独立した領域として表現します。
Q: 初期ノードと終了ノードはどのように配置しますか?
A: 各領域の左端に初期ノード(塗りつぶし丸)、終了ノードは状態遷移の終端に同心円で配置します。
A: 各領域の左端に初期ノード(塗りつぶし丸)、終了ノードは状態遷移の終端に同心円で配置します。
Q: 複合状態の外側にある最終終了ノードの意味は?
A: 複合状態内のすべての領域が終了した後に複合状態全体が終了することを示します。
A: 複合状態内のすべての領域が終了した後に複合状態全体が終了することを示します。
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