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システムアーキテクト試験 2023年 午前2 問11
JIS X 0160:2021(ソフトウェアライフサイクルプロセス)によれば、ソフトウェアライフサイクルプロセスにおいて、提供するソフトウェアシステムが利害関係者要件(要求事項)に合致し、利用に適していることを、顧客とともに確するに至るためのテストを何と呼ぶか。
ア:ソフトウェア受入れテスト(正解)
イ:ソフトウェア検証
ウ:ソフトウェア適格性確認テスト
エ:ファズテスト
解説
JIS X 0160:2021におけるソフトウェア受入れテスト【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:提供ソフトウェアが利害関係者の要求に合致し利用可能かを顧客と確認するテストは「ソフトウェア受入れテスト」です。
- 根拠:JIS X 0160:2021では、顧客とともに最終的な合否判定を行うテストとして受入れテストを定義しています。
- 差がつくポイント:検証や適格性確認テストは内部的評価であり、顧客参加の最終確認は受入れテストである点を押さえましょう。
正解の理由
「ソフトウェア受入れテスト」は、開発者側だけでなく顧客も参加し、提供されたソフトウェアが利害関係者の要求事項に合致しているかを実際に確認する工程です。JIS X 0160:2021では、このテストを通じて顧客が納得し、利用に適していることを確かめることが明確に規定されています。したがって、顧客とともに合否を判断する最終段階のテストは「ソフトウェア受入れテスト」が正解です。
よくある誤解
ソフトウェア検証や適格性確認テストも品質評価の重要な工程ですが、これらは主に開発者やテスト担当者が実施し、顧客が直接関与する最終確認ではありません。
解法ステップ
- 問題文の「顧客とともに確する」部分に注目する。
- ソフトウェアライフサイクルプロセスのテスト段階を思い出す。
- 「受入れテスト」が顧客参加の最終確認テストであることを理解する。
- 他の選択肢の定義と比較し、顧客参加の有無で区別する。
- 「ソフトウェア受入れテスト」を正解として選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア: ソフトウェア受入れテスト
顧客とともに要求事項の合致を確認し、利用に適しているかを判断する最終テストで正解。 - イ: ソフトウェア検証
ソフトウェアが仕様通りに作られているかを内部的に確認する工程で、顧客参加は通常ない。 - ウ: ソフトウェア適格性確認テスト
ソフトウェアが要求仕様に適合しているかを確認するが、顧客とともに行う最終確認ではない。 - エ: ファズテスト
不正入力など異常系のテスト手法であり、顧客参加の受入れテストとは目的が異なる。
補足コラム
ソフトウェア受入れテストは、ユーザ受入れテスト(UAT: User Acceptance Testing)とも呼ばれ、実際の利用環境や業務シナリオに基づいて行われます。これにより、開発者視点だけでなくユーザ視点での品質保証が可能となり、納品後のトラブルを減らす重要な工程です。
FAQ
Q: ソフトウェア検証と受入れテストの違いは何ですか?
A: 検証は仕様通りに作られているかの内部評価で、受入れテストは顧客が参加し要求に合致しているかを最終確認します。
A: 検証は仕様通りに作られているかの内部評価で、受入れテストは顧客が参加し要求に合致しているかを最終確認します。
Q: ファズテストはどのような目的で行われますか?
A: ファズテストは異常入力や予期しないデータでソフトウェアの耐久性やセキュリティを検証するテスト手法です。
A: ファズテストは異常入力や予期しないデータでソフトウェアの耐久性やセキュリティを検証するテスト手法です。
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