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システムアーキテクト試験 2023年 午前2 問19
迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルターの説明はどれか。
ア:信頼できるメール送信元を許可リストに登録しておき、許可リストにないメール送信元からの電子メールは迷惑メールと判定する。
イ:電子メールが正規のメールサーバから送信されていることを検証し、迷惑メールであるかどうかを判定する。
エ:利用者が振り分けた迷惑メールと正規のメールから特徴を学習し、迷惑メールであるかどうかを統計的に判定する。(正解)
ウ:電子メールの第三者中継を許可しているメールサーバを登録したデータベースの掲載情報を基に、迷惑メールであるかどうかを判定する。
解説
迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルターの説明はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ベイジアンフィルターは利用者が振り分けたメールの特徴を学習し、統計的に迷惑メールを判定します。
- 根拠:ベイズの定理を用いてメールの単語や特徴の出現確率から迷惑メールかどうかを推定するためです。
- 差がつくポイント:単純な許可リストや送信元検証ではなく、メール内容の特徴を確率的に分析する点が重要です。
正解の理由
ベイジアンフィルターは、利用者が「迷惑メール」と「正規メール」として振り分けたデータを基に、各単語や特徴の出現頻度を統計的に学習します。これにより、新たなメールが迷惑メールかどうかを確率的に判定できるため、変化する迷惑メールのパターンにも柔軟に対応可能です。選択肢エはこの特徴を正確に説明しています。
よくある誤解
ベイジアンフィルターは単に送信元の信頼性をチェックするものではなく、メール本文の内容を統計的に分析する手法です。許可リストや送信元検証とは異なります。
解法ステップ
- 問題文の「ベイジアンフィルター」に注目し、特徴を思い出す。
- ベイズの定理を用いた統計的学習であることを確認。
- 各選択肢の説明が「送信元の検証」か「内容の学習」かを比較。
- 内容の特徴を学習し判定する説明が正解と判断。
- 選択肢エが該当するため正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 許可リスト方式はホワイトリスト方式であり、ベイジアンフィルターとは異なります。
- イ: 正規メールサーバの検証はSPFやDKIMなどの技術で、ベイジアンフィルターの説明ではありません。
- ウ: 第三者中継サーバの情報を基に判定するのはDNSBLなどのブラックリスト方式であり、ベイジアンフィルターではありません。
- エ: 利用者の振り分けたメールから特徴を学習し、統計的に判定するベイジアンフィルターの正しい説明です。
補足コラム
ベイジアンフィルターは「ナイーブベイズ分類器」とも呼ばれ、単語の出現確率を独立と仮定して計算します。迷惑メールの特徴は時々刻々と変わるため、利用者のフィードバックを受けて学習を続けることで精度が向上します。近年は機械学習の発展により、より高度な分類手法も使われていますが、ベイジアンフィルターは基本かつ有効な手法の一つです。
FAQ
Q: ベイジアンフィルターはどのように学習するのですか?
A: 利用者が迷惑メールと判定したメールの単語頻度を集計し、確率モデルを更新していきます。
A: 利用者が迷惑メールと判定したメールの単語頻度を集計し、確率モデルを更新していきます。
Q: ベイジアンフィルターは送信元の情報を使いますか?
A: 基本的にはメール本文の内容を分析し、送信元情報は直接利用しません。
A: 基本的にはメール本文の内容を分析し、送信元情報は直接利用しません。
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