システムアーキテクト試験 2023年 午前225


CSMA/CD方式のLANで使用されるスイッチングハブ(レイヤー2スイッチ)は、フレームの蓄積機能、速度変換機能や交換機能をもっている。このようなスイッチングハブと同等の機能をもち、同じプロトコル階層で動作する装置はどれか。
リピータ
ルータ
ゲートウェイ
ブリッジ(正解)

解説

CSMA/CD方式のLANで使用されるスイッチングハブ(レイヤー2スイッチ)の同等機能を持つ装置はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:スイッチングハブと同じプロトコル階層で動作し、同等の機能を持つ装置は「ブリッジ」である。
  • 根拠:スイッチングハブはレイヤー2(データリンク層)でフレームの蓄積・転送や速度変換を行い、ブリッジも同様にレイヤー2で動作する。
  • 差がつくポイント:ルータやゲートウェイはレイヤー3以上で動作し、リピータは物理層で単純に信号を中継するだけである点を理解すること。

正解の理由

スイッチングハブはレイヤー2スイッチとも呼ばれ、MACアドレスを基にフレームを蓄積・転送し、異なる速度のポート間でも通信可能にする速度変換機能を持ちます。これと同じく、ブリッジもデータリンク層でフレームの転送制御を行い、ネットワークの分割や衝突ドメインの分離を実現します。したがって、スイッチングハブと同等の機能を持つ装置はイ: ブリッジです。

よくある誤解

ルータやゲートウェイはネットワーク層以上で動作し、IPアドレスなどを基に経路制御を行うため、スイッチングハブとは機能が異なります。リピータは単純な信号増幅装置であり、フレームの蓄積や速度変換はできません。

解法ステップ

  1. 問題文から「スイッチングハブ=レイヤー2スイッチ」と理解する。
  2. レイヤー2で動作し、フレームの蓄積や速度変換機能を持つ装置を探す。
  3. 各選択肢の機能と動作階層を確認する。
  4. ブリッジがレイヤー2でフレーム転送を行い、スイッチングハブと同等の機能を持つことを確認。
  5. それ以外の選択肢はレイヤー1(リピータ)やレイヤー3以上(ルータ、ゲートウェイ)であるため除外。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ゲートウェイ
    ネットワーク層以上で異なるプロトコル間の変換を行う装置であり、レイヤー2のスイッチングハブとは機能が異なります。
  • イ: ブリッジ
    正解。レイヤー2でフレームの蓄積・転送や速度変換を行い、スイッチングハブと同等の機能を持ちます。
  • ウ: リピータ
    物理層(レイヤー1)で信号を増幅・中継する装置で、フレームの蓄積や速度変換はできません。
  • エ: ルータ
    ネットワーク層(レイヤー3)でIPアドレスを基に経路制御を行う装置であり、スイッチングハブとは異なる役割です。

補足コラム

スイッチングハブは複数のポート間でフレームを高速に転送し、ネットワークの効率化に寄与します。ブリッジは歴史的にスイッチングハブの前身として使われており、基本的な動作原理は同じです。近年はスイッチングハブが主流ですが、ブリッジの概念はネットワーク設計の基礎として重要です。

FAQ

Q: スイッチングハブとブリッジの違いは何ですか?
A: 基本的な機能は同じですが、スイッチングハブは複数ポートを持ち高速処理が可能な商用製品で、ブリッジはより単純な2ポートの装置を指すことが多いです。
Q: ルータはなぜスイッチングハブと違うのですか?
A: ルータはIPアドレスなどネットワーク層の情報を使って経路制御を行い、異なるネットワーク間の通信を可能にします。スイッチングハブは同一ネットワーク内のフレーム転送に特化しています。

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