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システムアーキテクト試験 2024年 午前2 問06
プログラムに、実行中の特定の時点で成立すべき変数間の関係や条件を記述した論理式を埋め込んで、そのプログラムの正当性を検証する手法はどれか。
イ:コード追跡
ウ:スナップショットダンプ
エ:テストカバレッジ分析
ア:アサーションチェック(正解)
解説
プログラムに埋め込む論理式で正当性を検証する手法とは【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:プログラムの特定時点での条件を論理式で記述し正当性を検証する手法はアサーションチェックです。
- 根拠:アサーションは「成立すべき条件」をコード内に明示し、実行時に自動検証する仕組みだからです。
- 差がつくポイント:アサーションはバグの早期発見に有効で、テストカバレッジやコード追跡とは目的や手法が異なります。
正解の理由
アサーションチェックは、プログラムの実行中に特定の条件(論理式)が成立しているかを検証するためにコード内に埋め込む手法です。これにより、想定外の状態やバグを早期に検出できます。問題文の「実行中の特定の時点で成立すべき変数間の関係や条件を記述した論理式を埋め込む」という説明に最も合致するのがアサーションチェックです。
よくある誤解
アサーションは単なるテストではなく、実行時に条件を検証する仕組みです。テストカバレッジ分析やコード追跡とは異なり、プログラムの内部状態を直接チェックします。
解法ステップ
- 問題文の「実行中の特定の時点で成立すべき条件を論理式で記述」とある部分に注目する。
- 選択肢の意味を整理し、条件を埋め込む手法を探す。
- アサーションチェックは「assert文」などで条件をコードに埋め込むことを知っているか確認。
- 他の選択肢は目的や手法が異なるため除外。
- アサーションチェックが最も適切と判断し選択。
選択肢別の誤答解説
- ア: アサーションチェック
実行時に条件を検証し、正当性を保証する手法で正解。 - イ: コード追跡
プログラムの実行経路を追跡する手法で、条件の埋め込みや検証とは異なる。 - ウ: スナップショットダンプ
実行時のメモリ状態などを保存する手法で、条件検証とは直接関係ない。 - エ: テストカバレッジ分析
テストの網羅率を測る手法で、論理式を埋め込むことはしない。
補足コラム
アサーションは開発中のバグ検出に非常に有効ですが、本番環境ではパフォーマンスや安全性の観点から無効化されることもあります。また、アサーションはプログラムの仕様や前提条件を明示的に示す役割も果たします。
FAQ
Q: アサーションと例外処理はどう違いますか?
A: アサーションは「絶対に成立すべき条件」を検証し、失敗するとプログラムを停止させます。例外処理は予期されるエラーを捕捉し、適切に処理する仕組みです。
A: アサーションは「絶対に成立すべき条件」を検証し、失敗するとプログラムを停止させます。例外処理は予期されるエラーを捕捉し、適切に処理する仕組みです。
Q: アサーションは本番環境でも使うべきですか?
A: 通常はパフォーマンスや安全性のために無効化しますが、重要な条件検証が必要な場合は限定的に使用されることもあります。
A: 通常はパフォーマンスや安全性のために無効化しますが、重要な条件検証が必要な場合は限定的に使用されることもあります。
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